競艇の払い戻しを徹底解説!高額払戻金のランキングと受け取り方について
予想をして購入した舟券が見事に的中して払戻金を受け取る瞬間は、競艇をやっていてもっとも喜びを感じるときではないでしょうか。
この喜びを味わうために競艇ファンはさまざまなデータをチェックし、予想を立てて舟券を購入しているのです。
しかし、舟券の払い戻し金に関していくつかの取り決めがあることについては、熟練者もあまり知らないのではないでしょうか。
今回は、舟券の払い戻しについて、取り決めを解説しつつ、過去にあった高額払戻金についても紹介します。
競艇の払い戻し率と限度額
競艇をはじめ、ギャンブルにはそれぞれ払い戻し率が設定されています。
「払い戻し率」とは、売り上げの何パーセントが購入した人に還元されるかを表した割合で、「還元率」と呼ばれることもあります。
逆に「控除率」とは、手数料等として、運営している側に取られる割合のことです。
購入した側としては還元率が高ければ高いほど、自分が支払ったお金が戻ってくる額が多い、つまりは儲けやすいということになります。
競艇の払い戻し率は、モーターボート競走法によって「75パーセントから80パーセント」と定められていて、競艇場側としては出来るだけ取り分を多くしたいと考えていることから、ほとんどの競艇場が払い戻し率を75パーセントに設定しています。
ちなみに宝くじの払い戻し率は、およそ45バーセントといわれてるので、それと比較すると競艇の還元率はかなり高いといえるでしょう。
とはいえ、予想をせずに舟券を適当に買い続けていても75パーセントの払い戻し率では、決して勝つことはできません。
競艇で確実に利益をあげるためには、やはりしっかりとレース展開を予想して舟券を購入する必要があるといえるでしょう。
競艇の払い戻し金上限は2,000万円
あまり知られていないことですが、競艇の払い戻し金には上限が定められています。
競艇を運営しているのは国土交通省なのですが、国土交通省の取り決めによって、競艇の払い戻し金の上限は「2,000万円」と決められています。
例えば、舟券を購入して2,100万円を当てたとします。
この場合購入者に支払われるのは2,000万円までで、残り100万円は競艇場側に持っていかれてしまいます。
競馬の場合はまれに数百万馬券が出ることがありますし、WIN5という超高額配当になる買い方などもあります。
しかし、競艇では普通の買い方をしていてこの上限に引っかかるような当たり方をすることはないので、頭の片隅に入れておく程度でよいでしょう。
払い戻し金の見方と計算方法
競艇など公営競技をしている人で、払い戻し金の見方が分からないという人はほぼいないでしょうが、払い戻し金の見方について解説します。
払い戻し金がどれくらいになるのかを知るには、「オッズ」を確認します。
オッズは簡単にいえば、「自分が舟券を買ったときに使ったお金が何倍になって戻ってくるか」を倍率で表したものです。
「1倍」であればその買い目を当てたとしても、支払ったお金がそのまま戻るだけで1円も儲けはありません。
倍率が1倍を超えれば、その舟券を当てたときに倍率に応じて利益が出ます。
オッズは、競艇の公式サイトや競艇場のモニターに表示されるので、舟券を購入する前に確認しておきましょう。
競艇の払い戻し金は、舟券の種類に応じて、売り上げの75パーセントが的中した舟券を購入した人に分配されます。
例えば、とあるレースの単勝舟券の売り上げが1万円だったとして、Aさんが1号艇に1,000円、Bさんが同じく1号艇に4,000円購入したとします。
このレースで1号艇が1着になったとき、払い戻し金の7,500円(売り上げ1万円の75%)をふたりで分配することになるので、Aさんは1,500円の払い戻し、Bさんは6,000円の払い戻しとなります。
このレースで3号艇が1着になり、その3号艇の単勝舟券をCさんだけが1,000円購入していれば、払い戻し金7,500円は全額Cさんに支払われます。
人気の薄い買い目のオッズの倍率が高くなる仕組みが、これで理解できるのではないでしょうか。
舟券ごとの払戻金の平均
舟券には「単勝」、「2連複」、「3連単」など色々な買い方があります。
払い戻し金は的中が簡単なものほど低くなり、逆に的中が難しいものほど高額になります。
その時のレース展開によって実際の払い戻し金は大きく変動しますが、それぞれの舟券の平均払い戻し金は以下の表のようになっています。
的中率 | 平均払戻金 | |
単勝 | 6分の1 | 500円 |
複勝 | 3分の1 | 200円 |
2連複 | 15分の1 | 800円 |
2連単 | 30分の1 | 1,900円 |
拡張複 | 5分の1 | 350円 |
3連複 | 20分の1 | 20分の1 |
3連単 | 120分の1 | 7,300円 |
平均払い戻し金が1番低いのは、1着と2着になりそうな艇を順番関係なしに予想する「複勝」で120円です。
逆にもっとも平均払い戻し金が高いのは、1着から3着を順番通りに予想する「3連単」で7,300円となっています。
競艇で勝つには、平均払い戻し金がもっとも高い「3連単」の舟券を買うのが1番の近道だといえるでしょう。
過去の高額払い戻し金のランキング
競艇はその時の天候や、波の高さ、風の吹き方などによって予想だにしないレース展開となることもあり、そういったときにはレースが荒れます。
レースが荒れると通常では考えられないようなオッズになるのも、競艇の醍醐味のひとつといえるでしょう。
2000年代に入ってからの高額払い戻し金のランキングを、以下の表にまとめました。
順位 | 払戻金 | 競艇場 | グレード | 日付 | 勝ち式 | 買い目 |
1 | 682,760円 | 徳山 | 一般 | 2011.5.22 | 3連単 | 4-5-2 |
2 | 650,610円 | 三国 | 一般 | 2016.3.21 | 3連単 | 6-3-5 |
3 | 595,550円 | 徳山 | 一般 | 2019.1.16 | 3連単 | 6-4-3 |
4 | 579,900円 | 芦屋 | 一般 | 2016.5.24 | 2連単 | 6-4 |
5 | 537,990円 | 若松 | 一般 | 2003.12.10 | 3連単 | 2-6-5 |
6 | 514,810円 | 蒲郡 | 一般 | 2013.10.5 | 3連単 | 6-2-5 |
7 | 511,500円 | 大村 | 一般 | 2014.7.12 | 3連単 | 6-3-4 |
8 | 506,500円 | 福岡 | 一般 | 2008.4.25 | 3連単 | 5-2-3 |
9 | 498,640円 | 唐津 | 一般 | 2015.10.3 | 3連単 | 6-5-3 |
10 | 489,350円 | 三国 | 一般 | 2018.7.14 | 3連単 | 5-4-6 |
これまでの最高払い戻し金は、2011年5月22日に徳山競艇場でおこなわれたレースで出た、682,760円です。
100円の舟券が68万円になるわけですから、この舟券を当てた人はこの上ない喜びだったことでしょう。
高額払い戻し金のレースに共通すること
ランキング入りしている高額払い戻し金のレースすべてに共通することは、下記の3つです。
「1号艇は着順に絡んでいない」
「4位の芦屋競艇場でおこなわれたレースを除いて3連単」である
一攫千金を狙うのであれば、この3点を押さえた買い方をするとよいでしょう。
また、高額払い戻し金が出ている競艇場は、いずれも1号艇が1着になる確率が高い競艇場です。
つまり、鉄板レースが荒れたときに高額払い戻し金が出やすいということになります。
払戻金を受け取る場所、時間について
自分の予想が見事に当たって、払い戻し金が発生したときの受け取り方ですが、払い戻し金の受け取りは「自動払い戻し機」を利用するのがもっとも簡単です。
的中した舟券を自動払い戻し機に投入するだけで、自動的に購入金額に応じた払戻金を出してくれます。
不適中の舟券を入れても機械のエラーなど起こらないので、たくさん舟券を買っていて当たり舟券だけを投入するのが面倒だといえる人は、まとめて投入してしまっても問題ありません。
自動払い戻し機は、ほとんどの競艇場で観覧席の近くに設置されていて、好きなときに払い戻し金を受け取ることができるようになっています。
また、すべての競艇場に設置されているわけではありませんが、払い戻しだけではなく、舟券の購入も同時にできる「自動発払い機」を設置しているところもあります。
競艇場に来ている多くの人が、レースを最後まで観戦してから払い戻しをすることになるので、第12レースの直後は若干混むことが多いです。
スムーズに払い戻しをしたいのであれば、11レース目と12レース目のインターバルの時に払い戻しをしておくと、最終レースも観戦できますし、レースがすべ終わった後も混む前に帰宅することができます。
払戻金には有効期限がある
払い戻し金は、当日までに受け取らなければいけないというわけではなく、後日受け取ることもできますが、当たりの舟券には「有効期限」があるので注意が必要です。
当たり舟券の有効期限はそのレースの開催日から「60日間」となっています。
有効期限は十分にあるので、払い戻し金を受け取らずに競艇場を後にしてしまっても十分間に合います。
ちなみに「どこでもはらいおん」という名前のライオンのマークがある自動払い戻し機であれば、ほかの競艇場で購入した舟券の払い戻しも可能です。
各競艇場以外での払い戻し金の受け取り方
払い戻し金は競艇場だけではなく、それ以外の場所でも受け取ることができます。
どういった場所で払戻金を受け取れるかをあらかじめ把握しておくと、すぐに的中させた舟券をお金に換えることができるでしょう。
ここでは競艇所以外に払戻金を受け取ることが出来る場所について解説します。
場外販売所
場外販売所は「ボートピア」や「オラレ」といった名称で、競艇場が近くにない地域に設けられていることの多い施設です。
場外販売所には、競艇場と同じように「自動払い戻し機」が設置されているので、舟券を投入するだけで払い戻し金を受け取ることができるようになっています。
ネット投票
「テレボート」はインターネット上で舟券を購入することができるサービスです。
テレボートを利用するためには、銀行の口座を登録する必要があるので、払い戻し金はその口座に振り込まれるという形になります。
払い戻し金を受け取るには、メニューにある「入金・清算」から「清算する」を選ぶと、即座に口座へ入金されます。
もし清算の手続きを行わなくても、その日の夜に自動的に払い戻し金は口座に振り込まれるので、忘れることはありません。
舟券は返還されることもある
競艇では、選手が欠席したり、レースに出場していても、スタートに出遅れたり、フライングをして明らかに不利になった時には舟券代が返還されます。
また、フライングした選手が多すぎてレースそのものが不成立となった場合は、そのレースで使われた舟券代がすべて返還対象になります。
舟券代を返還してもらうためには舟券が必要になるので、レースが終了するまでは捨てずにとっておきましょう。
ただし、レース中にボートが転覆したり、選手が落水したり、モーターが整備不良などでエンストを起こしてしまった場合は、舟券代返還の対象とはなりません。
まとめ
競艇の払戻金は自分が使ったお金とオッズを元に計算することができます。
オッズは人気がない買い目ほど高くなるので、一獲千金を狙いたいのであれば、あえて人気薄の買い目を購入することも必要でしょう。
払い戻し金の受け取りは競艇場や場外販売所に設置されている自動払いも戻し機から簡単に受け取ることができます。