競艇の5号艇の特徴とは?5号艇が得意選手や活躍しやすい条件も紹介!
競艇は全部で6艇で争われる競技です。
各艇にはそれぞれほかの艇にはない特徴があり、競艇選手はその艇の長所を最大限生かせるような戦法で日々戦っています。
競艇の舟券を当てるための秘訣はいろいろとありますが、各艇の特徴を知っておくことも舟券の的中率をアップさせるためには非常に有効であるといえるでしょう。
本記事では5号艇の特徴について解説し、活躍しやすい条件や5号艇を得意とする選手についても紹介します。
競艇における5号艇の特徴とは?
競艇は最もインコース側が1号艇となっているので、5号艇はインコースから5番目の艇、つまり一番外側から数えて2つ目の艇という事になります。
出走表では5号艇は黄色で記載されていて、ボートに取り付けられているプレートやフラッグなども黄色です。
ちなみに競馬や競輪などでも5番枠は黄色になっているので、覚えておくと何かしら役立つかもしれません。
5号艇が必ず5コースに進入するとは限らない
1号艇になっている選手はほぼ100パーセントの確率で1コースに進入します。
それは競艇はインコースであればあるほど有利になるからです。
おなじように2号艇、3号艇も自分のコースを死守しようとするので2号艇の2コース進入率も、3号艇の3コース進入率もかなり高くなっています。
そしてアウトコースに進めば進むほど、別のコースから進入しようとするため同じコースの進入率は低下する傾向にあります。
5号艇が5コースに進入する確率は約80.2パーセントとなっていて、1号艇から4号艇の同コース進入率と比べると明らかに低くなっています。
これは5号艇がインコースを狙って動くこともある一方で、逆に隣りの6号艇が少しでも有利なコースからスタートしようとして5号艇が5コースを奪われることがあります。
5コースの1着率はかなり低い
5コースの1着率を見ると、もっとも高いのが平和島競艇場の8.0パーセント、最も低いのが福岡競艇場の3.3パーセントです。
これを半分にすると5.65パーセントであり、だいたい5号艇が1着になる確率は5.5パーセント前後だと思っておけばよいでしょう。
100レースのうちたった5〜6レースしか5号艇が1着になるレースがないと考えると、5号艇が1着になる確立は非常に低いといえるでしょう。
毎日複数の競艇場で1日10レース以上レースが実施されていますが、それでも5号艇が1着になるレースというのは1日に1レース出ればよいほうではないでしょうか。
5コースの艇が1着になる際の決まり手
5コースが1着になる際の決まり手というのはほとんどが「まくり」あるいは「まくり差し」となっています。
それぞれの決まり手について、具体的にどのようなシチュエーションで決まるのかを詳しく解説していくことにしましょう。
まくり
まくりとは、一番外側から内側の艇を一気に追い抜くといった決まり手です。
5号艇でまくりを決めようと思えば、スタートでどの艇よりも先にスタートをし、第1ターンマークでほぼスピードを落とさないまま4号艇より外側を一気にターン、まとめて4艇を交わして先頭を奪取し、そのまま逃げ切るといった流れになるでしょう。
まくりの際にうまく引き波をぶつけて4号艇や3号艇の速度を殺すことができれば、インコースの艇は団子状態になるので5号艇のまくりが非常に決めやすくなりますが、引き波を直接ぶつける「ツケマイ」はかなり高度な技術が必要で、使いこなしている選手はごく少数です。
5号艇のまくりは決まればとても豪快でレースも大いに盛り上がりますが、5号艇が抜群のスタートを決めなければならないうえにインコースのすべての艇が遅れ気味のスタートにならなければ決まらないため、まくりで1着になるというケースはかなり少ないといえるでしょう。
まくり差し
5号艇が1着になる決まり手としては、まくりよりも圧倒的に「まくり差し」が多いです。
まくり差しとは、まずまくりを決めて何艇かを外側から抜き、残りの先行している艇をターンをしている内側から差すという決まり手で、まくり差しを決めること自体がかなりの技術力を要するといわれています。
まくり差しは自ら決めるという手段のほかに4号艇のまくり差しに便乗して決めるといったパターンもあり、この場合は4号艇がまくり差しを決めた後同じコースを通るようにまくりを決めながら4号艇のターンの内側を加速して差しを決めるといった動きになります。
このほか、5号艇はターンの際もほとんど速度を落とさずに周回するとうこともあって、第1ターンを回った後に前の艇を「抜き」で抜いてトップになるというケースもあったりします。
また、2号艇の「差し」に便乗して5号艇が差しを決める時もありますが、差しで1着になることはほとんどなく、差しを決めると予想した場合は2着又は3着狙いで舟券を購入しましょう。
5号艇が活躍しやすい条件
5号艇が舟券に絡むかどうかは正直なところ運も大きく影響します。
しかしながら活躍しやすい条件がないわけではありません。
本項目では5号艇が活躍する可能性が高い条件を3つ紹介します。
インコース選手のスタートが遅い
5号艇が前に出られるかどうかは、インコースの艇のスタート能力によって決まります。
インコース4艇のスタートタイムが早く、揃ったスタートでターンの際に壁を作るようなターンをされてしまうと、5号艇には付け入る隙がまったくありません。
インコース4艇のスタートタイムが早いのであれば、5号艇は舟券から外したほうが良いでしょう。
しかし逆に4艇ともスタートタイムが5号艇よりも遅いのであれば5号艇にとってはチャンスとなります。
5号艇選手が実力者
5号艇に誰が乗っているかも活躍するかどうかを大きく左右する要素です。
競艇には選手の実力が一目で分かるように「級別」が設けられています。
もっとも上位ランクであるA1級になるにはかなり高い勝率を維持しなければなりません。
どの艇からスタートするかは運営側によってほとんど決められますし、運営側は公平なレースを実施するため、どのコースも同じ出走数になるように調整します。
つまり、たとえ5号艇や6号艇であったとしても優れた成績を残さなければA1級選手にはなれないというわけです。
5号艇選手がA1級選手だった時は安易に舟券から外さないようにしましょう。
5号艇のモーター性能が高い
5号艇で上位に入るためにはとにかくインコースの艇より前に出る必要があります。
したがってスタート力と同時にモーターが高性能かどうかも非常に重要です。
モーターの性能は「出走表」の「モーター勝率」や「モーター連帯率」を見れば分かります。
5号艇選手のモーター性能が他の艇よりも抜きん出ていれば買い目に含めてみても良いでしょう。
5号艇が得意な選手を紹介
5号艇はなかなか1着に入ることが難しい番号であることはこれまで説明してきた通りですが、そんな5号艇であっても突出した成績を挙げている5名の選手をここでは紹介します。
ここで紹介した選手はいずれもA1級で、過去1年間で5コースに進入して20回以上3連対しています。
彼らが5号艇からのスタートでなおかつ先の項目で紹介した活躍しやすい条件に該当しているようであれば積極的に舟券を狙ってみましょう。
峰竜太
(引用元:BOAT RACE オフィシャルウェブサイト)
競艇の舟券を購入している人で峰竜太選手のことを知らない人はいないでしょう。
そして、競艇についてほとんど知識がない人であっても峰竜太選手の名前を聞いたことがあるという人は多いのではないでしょうか。
峰選手は間違いなく現競艇界のトップスターであり、技術力も競艇界のトップを走っている選手のひとりです。
ここ数年はとある不祥事によってB1級に陥落したり、SGレースに出走できないといった状況ではありますが、4月にG1レースを優勝するなど着実に復調してきています。
2024年にはSG出走停止のペナルティも解除され、これまでのようにSGレースで華麗なターンを決めまくってくれることでしょう。
競艇のトップ選手峰竜太とは?成績や転覆のアクシデントについて紹介田中信一郎
(引用元:BOAT RACE オフィシャルウェブサイト)
田中選手は2023年現在50歳という年齢でありながらいまだにA1級を維持し続けている選手で、これまでに賞金王決定戦3回優勝をはじめ、5つのSGレースタイトルを獲得しています。
特に2003年と2004年は賞金王決定戦を連覇、2001年と2003年には賞金王のタイトルも獲得しています。
2020年にはペナルティ休みの影響で出走回数不足となり、B1級にまで降級したものの、すぐにA1級に復帰しており、まだまだ賞金ランキング上位を狙える力を持っている選手です。
下條雄太郎
(引用元:BOAT RACE オフィシャルウェブサイト)
下条選手は長崎市部に所属していて、お父さんの薦めで競艇学校を受験、見事に合格して2005年5月20日に選手としてデビューしました。
それから約1か月後には早くも初勝利を挙げていて、2009年11月23日に初優勝を達成しました。
この時のレースでは圧倒的人気を集めていた峰選手が6着となってしまう波乱のレースであり、3連単は750倍以上の超高配当となっています。
その後も着実に実績を積み重ねており、2020年には年間5勝を挙げる活躍を見せました。
プライベートでは筋トレが趣味であり、好きすぎて自宅に本格的なトレーニングルームを作ってしまうほどです。
小坂尚哉
(引用元:BOAT RACE オフィシャルウェブサイト)
小坂選手は兵庫支部所属の選手で、2004年5月にデビュー、4か月後の9月に初勝利を達成しました。
2007年6月には初優勝を達成、その後も毎年優勝をしており、2010年にはG3レース初優勝も経験しています。
2022年には優勝には恵まれなかったものの、2023年は5月時点で3度優勝していて、現時点では過去最高の成績である勝率7点越えを達成中です。
竹井貴史
(引用元:BOAT RACE オフィシャルウェブサイト)
竹井選手は福岡支部所属の選手で、2012年11月にデビュー、それから3か月足らずの翌年1月には早くも初勝利を達成しています。
そしてデビューから約5年後の2016年11月、3号艇からの豪快なまくりを決め、初優勝に輝きました。
2019年には年間4勝と大活躍しますが、2021年はフライング休みが重なった影響で出走回数が足りず、一気にB2級まで降級してしまいました。
しかしすぐに復帰、現在は再びA1級に返り咲いています。
2023年時点でまだSGレース出走経験はありませんが、まだ若手選手なので、これから経験を積んでいけばどんどん出走機会も増えてくることでしょう。
5号艇は1着狙いで買うべき舟券ではない
ここまで5号艇が有利になる条件などを解説してきましたが、5号艇がかなり不利なポジションである事は変えようのない事実です。
5号艇が活躍する可能性が高い条件を複数満たした上で、インコースの艇がスタートで出遅れるといった運の要素が絡んで初めて舟券争いに参加できるのが5号艇であり、いかなるレースにおいても5号艇が1着になる事を前提とした買い目予想をするべきではありません。
まとめ
競艇の5号艇は最もインコースの1号艇から数えて5番目の艇であり、出走表などの色は黄色になっています。
5合艇がインコースを狙ったり、逆に6号艇に5コースを奪われることもあったりするため、5号艇の5コース侵入率は約80パーセントとインコースの艇と比べればかなり低いです。
5コースの勝率は全競艇場平均でたった5.6パーセントと低く、基本的には5号艇が1着になる前提で舟券を買うべきではありません。
5コースが有利になる条件は以下の3つです。
・5号艇がA1級選手
・モーター性能が高い
以上の条件を満たした上で、更にインコース選手のスタートが遅れるなど運の要素が絡んで初めて舟券圏内に入ることができます。
5号艇が1着になった時の決まり手は大部分が「まくり差し」となっていて、それに次いで自ら先行しての「まくり」で大部分占めますが、ほとんどスピードを落とさずにターンを周回するのでターンが終わった後の直線で「抜き」が決まる事もあります。