競艇では1号艇が圧倒的に有利!その理由を分かりやすく解説!
「競艇において1号艇は他の艇よりも圧倒的に有利な状況でレースに臨むことができる」という鉄則は、競艇の舟券を予想する上で必ず頭に入れておかなければならない鉄則の一つです。
この鉄則があるので一見すると競艇の予想は簡単に思えますがむしろ真逆で、この常識にとらわれてしまうからこそ競艇の予想は難しく、ほかの公営競技と比べると圧倒的に当てやすいのにも関わらず実際は大半の人が負けているのです。
本記事では競艇の1号艇がなぜ圧倒的に有利なのかを解説し、その鉄則を予想に活かすにはどうすればよいかを紹介、更には「1号艇を軸に予想するべきではないレース」についても解説します。
1号艇の勝率は全競艇場平均で50パーセント以上!
2022年4月1日から2023年3月31日までの全24競艇場における1コースの1着率を計算してみると、なんと約56.0パーセントという結果になりました。
決してこの年の数値が飛びぬけて高いわけでもなく、競艇の1コース1着率は毎年だいたい55パーセント前後に落ち着きます。
1コースと1号艇では言葉が違うので、この数値は参考にならないのではないかと思ってしまう人もいるかもしれません。
確かに1コースというのはボートが走行する位置のことを指していますし、1号艇というのはボートそのものの事を指しているので、厳密にいえば違う言葉ではありますが、現在の競艇ではほとんどがスタート位置そのままにコースへと侵入する「枠なり進入」となっています。
したがって、1号艇に乗っている選手はそのまま1コースへと進入するケースが大部分であるため、1コース=1号艇という認識で問題ありません。
競艇は1号艇の勝率が圧倒的に高い!その理由と1号艇が危険なレースを紹介!1号艇が圧倒的に有利な理由
1号艇の1着率が55パーセントを超えているというのは、数値から見ても非常に高いことが分かります。
ではなぜ1号艇の1着率がここまで高いのでしょうか。
本記事では1号艇が圧倒的に有利である理由を3つ紹介します。
最短距離で第1ターンマークを周回できる
競艇はコースを周回する競技であり、スタート位置が横一列である以上、一番内側を走る艇が一番走行距離が短くなる、というのは誰でも想像できるかと思います。
競艇は1周600メートルのコースを3周する競技で、周回するためにはターンを2度回らなければなりません。
1号艇は、スタートして最短距離で第1ターンマークに到達し、周回できるため圧倒的に有利なのです。
競艇は第1ターンマークを先頭でターンするとほぼ勝ち確定
競艇と並んで有名な公営競技として競馬と競輪があります。
競馬は機種が競走馬に跨り、競走馬がコースを周回して勝敗を競う競技であり、競輪は競輪選手が自転車に乗って選手自身が自転車を漕いでコースを周回します。
この二つの競技に共通することは、自身の肉体を使ってコースを周回している(競輪の場合は走るのが自転車なので間接的とはなりますが)点です。
したがって、勝負所はともにレース終盤となります。
競馬の場合はレースが行われる競馬場にもよりますが、大抵第4コーナーを回る手前くらいから各馬がスパートをかけ、最終直線で最高速度に達します。
競輪は残り1周半あたりで鐘が鳴らされ、その合図と同時に全選手が一気に自転車を漕いでスパートをかけ、あっという間に最高速に達してゴールまで激しい争いを繰り広げます。
一方で競艇の場合は選手がボートに乗ってコースを周回しますが、このボートにはモーターが積まれており、そのモーターの出力でボートが前に進んでコースを周回しています。
競艇は選手自身の力でコースを周回していないという点で競馬・競輪とは大きく異なります。
自身で周回する際はどうしても「スタミナ」を考慮しなければなりませんが、競艇においては選手自身がコースを周回できなくなるほどスタミナを失うことはありませんし、ボートのガソリンが尽きてエンジンが回らなくなるといった事も普通は起こりえません。
したがってスタートして最高速度に達すればそれ以降ずっと最高速度を維持できます。
そして公平さを保つため、競艇のボート、モーター、プロペラはすべて同じ設計をもとに製造されているので、能力はほぼ同じです。
つまり、競艇では最高速度に達すると理論上前の艇を追い抜くことは不可能ということになります。
そのため、競艇においてはスタートしてから第1ターンマークを周回した時点でほぼ決着がつくといわれています。
予想の際はスタートからゴールまでを予想する必要はなく、スタートをして第1ターンマークを誰が一番最初に周回するのかを予想すれば十分です。
そして、先ほど1号艇が最も最短距離で第1ターンマークに到達できると解説しました。
スタートして最短距離で第1ターンマークに到達でき、周回してトップを走ることができる1豪邸が圧倒的に有利なのは当然といえるでしょう。
1号艇に有利な番組構成がある
さらにレースの番組構成そのものが1号艇に有利になっているものもあります。
特に通常よりも早い時間帯に実施される「モーニング」に多いのですが、例えば「1号艇にA級選手を配置して残りはB級選手」といった番組構成や「1号艇あら3号艇までがA級選手で4号艇以降外側から出走するのがB級選手」という番組構成のレースが多く見られます。
このような番組構成にしているのは、競艇初心者にも予想しやすい番組構成のレースを設定することで新規顧客を獲得するためですが、結果的にこういったレースが1号艇の1着率をさらに押し上げる要因となっているのです。
後続艇は必ず「引き波」の影響を受けざるを得ない
競艇の予想をするうえで考慮しなければならないのが「引き波」の存在です。
この引き波は後続艇にとっては非常に厄介で、引き波に巻き込まれてしまうと大きく減速してしまうことになります。
しかし先頭を走ることが多い1号艇の場合はこの引き波の影響を考える必要がないというのも1号艇が圧倒的に有利である理由のひとつといえるでしょう。
技術力が高い選手の場合はわざとこの引き波を別の艇にぶつけるような走り方をする事もあります。
競艇場によって1号艇が勝ちやすいところとそうでないところがある
1コースの1着率が約56パーセントであると紹介しましたが、この数値はあくまでも全24会場の平均値であり、各競輪場の1コース1着率は同じではなく、実はもっとも1号艇1着率が高い競艇場と最も低い競艇場とでは実に20パーセント近くも差があります。
競艇の舟券を的中させるうえで、1号艇1着率が高い競艇場と低い競艇場を把握しておいて損はありません。
1号艇の勝率が高い競艇場
さきほどのデータをもとに1号艇1着率が高い競艇場を3つピックアップしてみました。
・芦屋競艇場64.3パーセント
・徳山競艇場63.5パーセント
これらの競艇場は単純に1コースが強いというのもありますが、それ以上に前述した「モーニングレースにおける1号艇が有利な番組構成」のレースを実施していることが、ここまで1着率が高くなっている最大の要因です。
1号艇の勝率が低い競艇場
一方で1号艇1着率が低い競艇場を見ていくと以下のようになっていました。
・江戸川競艇場45.3パーセント
・平和島競艇場47.1パーセント
これら3つの競艇場はもともと予想が難しい競艇場として有名で、コースの形状などによって1号艇のアドバンテージをそこまで有効活用できず、結果的にほかの競艇場よりも1号艇が敗北するケースが多くなります。
1号艇1着率は中国地方以南の西日本に、1号艇1着率が低い競艇場は関東に集中しているというのは偶然とは思えません。
1号艇が負けるレースを見つけることが出来れば高配当が期待できる
1号艇が勝つであろうレースは多くの人の人気が集中するので、オッズは低くなりがちです。
最も的中が難しい3連単でも10倍から20倍前後くらいの配当しかつかないでしょう。
高配当を狙いたいのであれば、やはり「1号艇が負けるレース」で勝負する必要があります。
1号艇が負ける可能性が高いレース
1号艇が負けるであろうレースを探すのであれば、先ほど紹介した1号艇の1着率が低い競艇場のレースを購入すれば良いのですが、それだけでは少々情報不足です。
本項目では1号艇が負ける可能性が高いレースを3つ紹介します。
1号艇の1着率がもともと低い競艇場のレースの中からさらにこれから紹介する3つの条件に当てはまるレースが見つかったのであれば、1号艇が負ける確率はかなり高いので、穴狙いの予想にチャレンジしてみると良いでしょう。
1号艇選手がほかの選手よりも階級が低い
一つ目の条件は「1号艇の選手がほかの選手よりも階級が低い場合」です。
参考 ボートレース 戸田 競艇場 - レース情報 - 2023/04/09 6R | 競艇倶楽部 (kyotei.club)例えばリンクを添付した、2023年4月9日戸田競艇場の第6レースはその最たる例のひとつといえるでしょう。
1号艇の選手の階級を見るとB1級、2号艇と3号艇はともにA1級選手となっています。
B1級とA1級選手の実力差はかなり大きいので、この時点で1号艇は買いづらいといえるでしょう。
更に1号艇選手の平均スタートタイムは0.21秒と、2号艇の選手よりもコンマ05秒、3号艇選手よりもコンマ06秒遅く、これではインコースの有利を生かすことができません。
スタートで出遅れてしまって2号艇か3号艇に差し、あるいはまくりを決められる可能性が高そうです。
更に1号艇のモーター勝率は全6艇の中でも最低となっています。
これだけ悪条件が揃っていると、とても1号艇を軸に買うことはできないでしょう。
実際このレースの結果は「3-2-4」となり、1号艇は舟券圏外になってしまっています。
天候が1号艇にとって不向き
競艇は天候、特に風の影響を非常に強く受ける競技です。
風が強くなると水面に大きな波が立ってうねりが発生しやすくなり、走行そのものが難しくなるのも大きな要因ですが、1号艇にとっては「追い風」と「向かい風」のあるレースだとスタートが非常に難しくなります。
1号艇はもともとスタートラインに近い位置からのスタートになるので加速をつけづらいのですが、向かい風になると風の抵抗を受けてさらに加速しづらくなるため、外側の艇に先に第1ターンマークを回られる恐れがあります。
そして追い風になると加速が増してスタートをしづらくなりますし、追い風がある程度あるというのは2号艇にとって有利な条件なので、2号艇に差される可能性が高くなってしまうため、風の強い日は1号艇の評価を下げたほうがよいでしょう。
モーターの性能があまり良くない
スタート時にあまり加速できない1号艇にとってモーターの性能は勝敗を大きく左右する要素のひとつとなっています。
先ほど紹介した例でも取り上げましたが、モーター勝率が低いモーターを積んでいる1号艇はスタートで大きく不利になってしまうので、場合によっては思い切って1号艇を買い目から外したほうが良いかもしれません。
1号艇が勝利するレースの舟券を購入する際は買い目点数を少なくする!
1号艇が勝利する可能性が高いレースというのは先ほど少し触れた通り人気が集中し、的中した時のオッズが低いです。
20倍以上つけば良いほうで、たいていは10倍以内のオッズとなります。
したがって1豪邸が勝利するレースの舟券を購入する際は買い目点数をできるだけ少なくするようにしましょう。
具体的には10倍でも利益を確保できる「10点以内」にしておくのが無難です。
まとめ
競艇では1号艇が圧倒的に有利という鉄則があります。
24会場全体の1コース1着率が55パーセントを超えている事が上記の鉄則が真実であることの動かぬ証拠です。
現在の競艇はほとんどが枠なり進入であるため、1コース=1号艇だと認識しておいて問題ありません。
・競艇では前の艇を追い抜くことが理論的に不可能なので、第1ターンマークを周回した際の順位でほぼ決着する
・1号艇に有利な番組構成がある
上記3つが1号艇の1着率が高い主な理由となっています。
とはいえ、競艇場ごとに1コース1着率は大きく違っていて、最も1着率が高い競艇場と最も低い競艇場では実に20パーセント近い差があります。
1号艇が1着になることを想定して舟券を購入するのであれば、オッズは10倍前後になることが多いので、多くても買い目点数は10点以内にしておきましょう。
そして、以下の条件に当てはまるレースは1号艇にとって不利なレースなので、場合によっては完全に舟券から外すことも選択肢の一つとなります。
・1号艇に不利な気象条件(強い追い風や向かい風)
・モーターの性能がほかの艇よりも劣っている