競艇の6号艇の特徴と勝ちパターンや予想方法について徹底解説!
競艇は1号艇から6号艇までの全6艇で争われる競技です。
各艇はそれぞれほかの番号の艇にはない特徴を持っています。
競艇の舟券を当てるためにはさまざまな知識や情報を得る必要がありますが、それぞれの艇の特徴を知っておくことは、必ずプラスになる情報であることは間違いありません。
本記事では競艇の6号艇とはどのような特徴を持っているのか、そして6号艇が活躍しそうな条件とはどのような状況なのかを解説します。
6号艇の基本的な特徴
競艇はもっとも内側を走るのが1号艇で、外側に行くにつれて2号艇、3号艇と番号が増えていきます。
6号艇はもっとも外側を走る艇で、出走表で見ると一番下に記載されている艇となっており、艇の色は緑です。
ちなみにほかの公営競技でも6番は緑になっているので、覚えておくと何かの機会で役に立つかもしれません。
ちなみにデビューしたばかりの新人選手はどの艇からスタートしてももっとも外側の6コースからの進入になる場合がほとんどです。
これは競艇の公式ルールで定められているわけではありませんが、全競艇選手の暗黙のルールとなっています。
競艇ではとにかくインコースを取ろうとしてくるため、内側であればあるほど激しい戦いになります。
経験がほとんどない新人選手が内側を走ると多くの選手が殺到した場合パニックに陥ってしまい、最悪の場合大事故に繋がる恐れがあります。
しかし一番外側である6コースからの進入であれば、揉まれる心配もなく自由に戦う事ができます。
理由を知らない人からすると「新人いじめ」のように思ってしまいますが、理由を知れば新人選手にとってもレースの進行上においてもメリットがある配慮といえるでしょう。
6号艇は舟券に絡むことすら難しい
競艇はその性質上、インコースであればあるほど有利で、もっとも内側を走る1号艇の勝率は全競艇場の平均をとっても50パーセントを大きく上回っています。
もっとも外側にある6号艇は競艇という競技の性質上で言えば圧倒的に不利な枠です。
それは6号艇が舟券に絡む確率にも如実に表れています。
試しに2022年5月1日〜2023年4月30日までの6コースの勝率などを確認してみると、まず勝率は最も高いのが江戸川競艇場の3.2パーセント、最も低いのが福岡競艇場の0.7パーセントでした。
この2つを平均すると約1.85パーセントで、全競艇場の6コース1着率もおおむねこれくらいの確率だと思っておくとよいでしょう。
連対率の平均は約8.4パーセント、3連対率は約21.8パーセントでした。
3連対なら状況によっては狙う価値がある確率ですが、連対または1着は狙って購入する価値があるような確率ではありません。
ちなみに2023年5月22日は12の競艇場でレースが実施されていました。
1つの競艇場では12レース実施されるので、この日に行われたのは全144レースとなりますが、そのうち6号艇が1着となったのはたった3レースしかありませんでした。
計算すると約2パーセントで、多少先ほどの1.85パーセントよりも高くはなっていますが、大きく外れてはいないでしょう。
この3つのレースで1着になった要因をレース結果から導き出そうとしましたが、何故1着になったのかの明確な理由を導き出すことはできませんでした。
6号艇が1着になるためにはとにかく展開に恵まれなければ不可能だと言い切ってしまっても間違いではありません。
6号艇が6コースに進入する確率
現在の競艇は基本的に枠なり進入となっていて、艇番と同じコースに進入することがほとんどですが、6号艇が6コースに進入する確立は約83パーセントとなっていて、そこまで高くはありません。
6号艇で出走する選手の心理としては「もっと内側からスタートしたい」で間違いないでしょう。
したがって、6号艇の選手は隙あらば5コースや4コースを奪おうと動きます。
その結果、6号艇の進入率は1コースから4コースまでに比べると低くなっているのです。
6号艇が活躍するかどうかを予想する際には、その選手が内側のコースに進入できるかどうかもポイントとなってくるでしょう。
6号艇が上位に入る時の決まり手
競艇ではレースの勝敗を決める「決まり手」というものがあります。
6号艇が上位に入った際の決まり手は大きく分けると「まうり差し」「まくり」「差し」の3つがほとんどです。
それぞれの決まり手について、どのようなシチュエーションで決まることが多いのかを解説していきます。
まくり差し
6号艇に決まり手比率でもっとも多いのが「まくり差し」です。
まくり差しは4コースより外側の艇がダッシュスタートを決めることができるかどうかが絶対条件となります。
インコース3艇がしっかりスタートを決め、壁を作るようにターンを決めると外側の艇はなすすべもありません。
まくり差しはまず4号艇が先行してまくりを決め、インコースの艇を引き波によって上位争いから脱落させたところを6号艇が4号艇の内側を通って前に進出するというのが最も多いシチュエーションです。
そのほか、滅多に起こりませんが6号艇が自力で加速し、一気にまくりを決めつつまくれなかった艇を内側から差すといった流れでまくり差しを決めることもあります。
まくり
まくり差しに次いで多い決まり手が「まくり」です。
まくりは大外から内側の艇をすべて抜き去る豪快な決まり手であり、まくりが決まると非常に盛り上がります。
しかしながら大外の6号艇がまくりを決めて上位になるというのは非常に難しく、大きくふたつの条件をクリアしなければまくりは決まりません。
ひとつはインコース3艇のスタートが遅れるという条件です。
さきほども触れたように、インコースの艇がしっかりスタートを決めるとその時点で6号艇は勝ち目がゼロになります。
したがって、まくり差しと同様にまくりを決めるためにはインコースの艇が出遅れることが絶対条件になるというわけです。
そのうえで更に4号艇、5号艇が6号艇よりも出遅れて初めて6号艇のまくりを決めるチャンスが生まれます。
このふたつの条件が重なるようなレースはめったに出てこないので、6号艇がまくりを決めて上位に入るようなレースはほとんど見かけることはありません。
差し
最後の差しですが、差しを決めるシチュエーションというのは6号艇がもっとも内側に入って前の艇をすべて抜くという展開しかありません。
これを成功させるためにはモーターの性能が相当高くなければなりません。
モーター性能を高めるためにはレース前に的確な整備をする必要があります。
そして、そのモーター性能を最大限にひきだせるような操縦技術も無ければ成功しないでしょう。
必然的にこの差しを決めることができるのは常にSGレースなどで戦っている最上位クラスの選手に限定されます。
6号艇が1着を狙える条件とは?
6号艇が1着になる確率というのは非常に低く、本来ならば狙うべきではありませんが大穴狙いで1着を6号艇予想するのであれば、少なくとも本項目で紹介する条件をすべて満たしているかどうかを確認するようにしてください。
6号艇選手のスタートが早くモーター性能も高い
まず、6号艇選手の平均スタートタイムと6号艇のモーター性能をチェックしましょう。
6号艇選手のスタートタイム含めて成績が全出走選手のなかで最も高く、モーター性能もほかの5艇よりも優れているのであれば、6号艇を1着にして予想してみても良いでしょう。
そうではない状態で6号艇を1着にするのは、予想ではなくただのギャンブルです。
インコース3艇のスタートが遅い
6号艇の選手とモーターがトップクラスの能力を持っていることを確認したうえで、今度はインコース3艇のスタートタイムを確認しましょう。
もしインコース3艇のスタートタイムが6号艇とあまり変わらないのであれば、6号艇が1着になる可能性は限りなく低いのであきらめたほうが良いでしょう。
逆にインコース3艇のスタートタイムがアウトコース3艇のスタートタイムよりも遅ければ6号艇が活躍できるチャンスはかなり高いです。
4号艇がまくりを決めてその内側からまくり差しを決めることもできますし、スタートが抜群であれば自らまくりを決めてすべての艇を抜き去るチャンスも生まれます。
追い風または向かい風5メートル以上
競艇は屋外で実施されるため、天候の影響を強く受けます。
とはいえ、ほかの公営競技ほど雨の影響は強くありません。
むしろ気にしなければならないのは「風」による影響で、特にインコースの艇にとって強い向かい風はスピードが出しにくくなるためかなり不利となります。
向かい風が5メートル以上ならば、インコースの選手のスタートは目に見えて遅れるため、インコースのアドバンテージを活かすことが非常に難しいです。
逆にアウトコースの艇は十分加速できるため、6号艇も活躍するチャンスが生まれることでしょう。
逆に5メートル以上の追い風になると、スピードが出過ぎてインコースの艇はスタートを合わせるのが難しくなり、この状況もアウトコースの艇には有利になりやすいです。
6号艇が3着以内を狙えそうな条件とは?
6号艇が1着になりそうな条件というのはほとんどありませんが、3着率を見てもわかるように、6号艇が3着以内に入りそうな状況というのはそれなりに多く、狙う価値は十分あります。
6号艇が3着に入りそうな条件というのはたくさんありますが、本項目ではそのなかでも代表的なものを3つ紹介します。
3、4号艇のまくりが決まりそうな時
6号艇が3着以内に入りそうな条件とは、3号艇又は4号艇が上手くスタートし、まくりを決められそうなときです。
3号艇または4号艇のまくりが決まると、インコースの艇は引き波を受け、大きく順位を落とすこととなります。
それに便乗して6号艇はまくり、あるいはまくり差しを決めて上位を狙うことができるでしょう。
イン逃げが決まるなら5号艇が先行できそうな時
次にインコースが上手くスタートを決めると基本的に6号艇には出る幕がありませんが、唯一2号艇が差しを決めることができれば6号艇にもチャンスが生まれます。
2号艇が差しを決めると後続の艇も続いて1号艇を差すことができ、6号艇もそれに便乗して3着に入ることができます。
ただし5号艇が同じく後続の差しを狙っていると、6号艇は4番手になり、流石に3着に入ることも難しいでしょう。
しかし5号艇が差しを狙わずにアウトコースからのまくりやまくり差しを狙ってくれたのであれば、6号艇はインコースを通り、差しを決めて3着に入ることができます。
この場合の買い目は「2-4-6」となるケースが多いので覚えておくとよいでしょう。
6号艇選手の実力とモーター性能ももちろん重要
とはいえ、どのような状況においても6号艇に乗っている選手の実力が高く、モーター性能も高くなければせっかくの有利な状況も活かせないでしょう。
6号艇がそのレースで活躍できるかどうかは、結局は6号艇に乗っている選手がトップクラスの活躍ができているか、そしてモーター性能がほかの艇よりも高性能かどうかに集約されるのです。
阿波勝哉選手が出走している時は要注意!
(引用元:BOAT RACE オフィシャルウェブサイト)
競艇選手はさまざまな戦法で勝利を掴もうとしますが、その中でも他の選手とは全く違う考え方を持っているのが「アウト屋」という選手です。
アウト屋という選手はもっとも不利といわれている6号艇からのスタートにこだわっており、コース別進入率を見ると6コースからの進入が大部分を占めています。
アウト屋は一時期一定数の人数がいましたが、2023年現在アウト屋として現役で活躍しているのは「阿波勝哉」選手ただ一人となってしまいました。
実際に阿波選手のコース別進入率を見ると、6コースのコース別進入率は実に92.5パーセント、残りは5コースで、4コースより内側からは一切進入していません。
阿波勝哉選手の6コースは他の選手の6コースとは全く別物です。
阿波選手が出走しているレースでは普通の6号艇とは別の視点で予想をするようにしましょう。
まとめ
6号艇は出走表では一番下、緑色であらわされる艇であり、最も外側のコースを走ることになる艇です。
インコースが有利な競艇において、6号艇は圧倒的に不利であり1着になる確率はわずか1.8パーセントしかありません。
6号艇が1着になるにはさまざまな好条件が重なった上に展開も6号艇に向かなければならないので、基本的に6号艇が1着になると前提して予想するのはあまりお勧めしません。
とはいえ、3着に入る可能性は2割以上あるので、6号艇の選手がトップクラスの成績を残していてモーター性能が高く、それでいてインコースの艇のスタートタイムが遅いようであれば3着狙いで買い目を組み立ててみてもよいでしょう。
6号艇が上位に入る際の決まり手はまくり差しが全体の半数以上を占めていて、それに次いでまくりが2割ほど、残りが差しとなっています。