競艇の2号艇は1番難しいと言われている理由について徹底解説!
競艇の予想をする際に、真っ先にチェックしなければならないのは「1号艇選手」です。
競艇は競技の性質上、1号艇が非常に有利にレースを進めることができるようになっているので、予想をする際は最初に「1号艇が1着になるかどうか」を検証することになりますし、ほぼすべての競艇ファンがその検証を行っていることでしょう。
では2号艇についてはどのように扱っているでしょうか。
2号艇は1号艇のついで、といった認識しか持っていないのであれば、舟券の的中率はいつまで経っても上昇しません。
実は2号艇は「1番難しい」ポジションであるといわれているのです。
本記事では2号艇とはどのような特徴を持っているか、そして「2号艇がなぜ一番難しいといわれているのか」を解説していきます。
一般の人は2号艇を「1号艇の次に勝ちやすい楽なコース」としか見ていない
競艇ファンにとって、2号艇のイメージとはどのようなものでしょうか。
最も一般的なのは、1号艇にすぐ隣にいることから、1号艇に次いで有利なポジションだというイメージです。
実際にレースの結果を見てみると、1号艇に次いで2号艇が2着にゴールするというパターンが多いため、このイメージが生まれたと考えられます。
その為、実際にボートに乗る選手も同じように2号艇は比較的乗りやすいと考えていると思い込んでしまっているのではないでしょうか。
2号艇の特徴について
2号艇の特徴について簡単に紹介しておきます。
2号艇は1号艇のすぐ隣を走る艇で、現在は「枠なり進入」となるレースがほとんどであることから、2号艇に乗っている選手は90パーセント以上の確率で2コースから進入しています。
競艇のデータには2号艇のデータがなくすべて「2コース」のデータとなっていますが、2コース=2号艇のデータであると思っておいて間違いありません。
2コースの勝率は全競艇場平均で大体10パーセント台後半です。
それなりに高い数値ではありますが、1号艇の平均勝率56パーセントと比べれば勝率は大きく低下しています。
そして実は3コースの勝率と2コースの勝率にはそれほど大きな差はありません。
2号艇の勝ちパターンとしては圧倒的に「差し」が多いです。
前を行く1号艇がターンをした瞬間一気に加速して1号艇の内側を突き、追い抜きながら自らもターンをして先頭を奪取できれば2号艇の勝利はほぼ勝實でしょう。
1号艇が大きく出遅れた場合は「まくり」が決まり手になりますが、このような状況にはめったにならないため、2号艇がまくりを決めたレースは高配当になりやすいです。
そして2号艇は1号艇にとって「ブロック」の役割を担ってくれる艇でもあります。
2号艇がしっかりとスタートを決め、1号艇と並走できていれば外側の艇は1号艇を抜くためにかなり大周りをしなければならなくなり、抜くことが困難になります。
そのため、1号艇が勝つかどうかを判断するのは2号艇の選手がしっかりとスタートできるかもとても重要なのです。
1号艇のすぐ後ろや横を並走するため、必然的に1号艇の引き波の影響を強く受けるポジションでもあります。
2号艇が勝つためには整備をして高性能のモーターに仕上げられるだけの「整備力」も必要です。
競艇選手にとって2号艇は1番「難しい」コース
2号艇の特徴を踏まえて実際にレースに出走している選手がどのようなイメージを持っているのかというと、意外にも大部分の選手が「2号艇は1番難しい」というイメージを抱いているのです。
私達競艇ファンが抱いている2号艇のイメージと、実際に2号艇に乗ってレースに臨む選手の抱いているイメージとはかなり剥離しているようです。
選手たちが2号艇を難しいと考えている理由を知れば、舟券の的中率アップにも繋がるのではないでしょうか。
2号艇が1番難しいといわれている理由
1号艇から6号艇まである競艇のボートの中で何故2号艇が難しいと言われているのか、本項目ではその理由を具体的に解説していきます。
スタートをわざと遅らせなければならない
2号艇の最も理想的な勝ちパターンは、1号艇の内側を突いて「差し」を決めるというものですが、差しを決めるためには1号艇よりもスタートを遅らせなければなりません。
1号艇よりも僅かに遅くスタートし、プレッシャーをかけながら3号艇よりも外側の艇の進入を防ぎ、1号艇がターンした瞬間に加速してインを突ければベストです。
超一流選手はその事を熟知しているからか、平均スタートタイムを見てみると、2コースのみ僅かにスタートタイムが遅くなっています。
1号艇の走りによって瞬時に戦法を変えなければならない
2号艇の決まり手は「差し」または「まくり」このどちらかですが、1号艇の走り方によって勝ちパターンが大きく変わります。
差しを狙っていた場合、1号艇が引き付けてターンマークぎりぎりで周回すると、差すためのスペースがなくなり、2号艇の勝ち目は低くなります。
一方でまくりを狙っていた場合は、外側のスペースが大きくなるのでまくりを決めやすいです。
逆に1号艇がまくりを警戒して大きくターンする場合は、差しを決めやすくなります。
2号艇は2つの勝ちパターンがある一方で、瞬時にどちらの勝ちパターンが狙いやすいかを見極めなければなりません。
モーターの性能が悪ければ勝つことが困難になる
わざと1号艇よりも遅くスタートをしつつ、ターンマーク付近で一気に差さなければならないので、モーターの性能の良し悪しが差しの成功率に大きく影響します。
特に一気に加速させなければならないため、「出足」があるかどうかが最も重要で、出足が優れているモーターであれば1号艇が生み出す引き波も難なく乗り越える事ができます。
3号艇は必ずブロックしなければならない
2号艇でのスタートとなる選手にとって、絶対に阻止しなければならないのが「3号艇のまくり差し」です。
3号艇にまくり差しを決められると、その際に生じた引き波を直接受けることになってしまい、速度が大幅に低下します。
そうなってしまうと1着を狙うのはほぼ不可能になるどころか舟券圏内にすら残れなくなることも多く、場合によっては予選突破も難しくなってしまうでしょう。
したがって、3号艇はなんとしてもブロックしなければなりません。
ところが3号艇をブロックすると、1号艇にとっては非常に走りやすい条件を提供することになってしまいます。
2号艇は自分が勝つために1号艇にとって有利な条件を自ら作り出さなければならないという非常にもどかしい戦い方を強いられるのです。
ここまでの説明を読めば、2号艇が一番難しいと多くの選手が感じているというのも納得できるのではないでしょうか。
3号艇の選手がまくり差しを得意としているならば2号艇は負ける可能性が高い
2号艇が活躍できるかどうかは3号艇の選手の実力に大きく影響されます。
3号艇の選手がA1級でなおかつトップクラスの成績を記録している選手であり、まくり差しを得意としているのであれば2号艇は大きく不利になってしまいます。
このような条件が揃っている場合は2号艇の選手は舟券から外しておいたほうが良いかもしれません。
2号艇を舟券に含めて良いパターン
2号艇で活躍することは非常に難しいですが、活躍できそうな条件を見極めて2号艇をうまく取捨選択することができれば舟券の的中率アップに繋がります。
2号艇が活躍し、舟券圏内に入るか猛省が高いであろうパターンを本項目では4つ紹介します。
1号艇が有力選手であり、かつスタートが上手い
2号艇は1号艇が前に行ってくれなければ「差し」を決めることができません。
自らが先行して「まくり」を決めるという勝ち方もあるにはあるのですが、まくりを狙うと更に外側から3号艇にまくり差しを決められる恐れがあります。
そのため、1号艇には何としてもよいスタートを切って3号艇よりも先行してもらわなければならないのです。
1号艇のスタートタイムはしっかりチェックしておくようにしましょう。
1号艇がA2級以上の有力選手であれば更に安心です。
2号艇が有力選手であり、かつスタートが上手い
これまで解説した通り、2号艇は非常に難しい判断と高度な操縦テクニックを要求されるポジションです。
したがって、2号艇選手は有力選手であればあるほど望ましいことは言うまでもありません。
「平均スタートタイム」を確認し、2コースのスタートタイムが1コースのスタートタイムよりもほんのわずか遅い選手であれば、2号艇の特性をよく理解している実力選手であると判断してよいでしょう。
1号艇の選手のターンが流れている
2号艇のもっとも望ましい勝ちパターンは1号艇を差すことは何度も指摘した通りです。
差しを決めるには、1号艇がターンをした際に生じるスペースの間に入らなければなりません。
したがって、1号艇のターンが流れて外側に膨らめば膨らむほど2号艇にとっては差しを決めやすくなります。
展示航走を見て、1号艇のターンが流れているかは必ずチェックしましょう。
1号艇の選手がほかの選手よりも下位ランクであり、かつ勝率5点以下
2号艇にとって最も望ましくないのは、1号艇の実力が中途半端な場合です。
1号艇の実力が大きく劣っている、例えばほかの選手よりもクラスが下でなおかつ勝率が5点を下回っているような状況であれば、恐らくスタートも上手くないので出遅れることでしょう。
この場合、2号艇選手は腹をくくって「まくり」を決めることだけに専念できます。
1号艇はほぼ無視して3号艇をいかにブロックするかにのみ集中できるので、案外戦いやすい条件といえます。
2号艇の取捨選択で狙うべき舟券は大きく変わる!
2号艇は追い抜くべき艇が1号艇しかいないので、普通ならば勝ちやすいポジションにいると思ってしまいがちですが、その1号艇だけを追い抜くというのが非常に難しい技術と判断力を要求されるため、私たちが思っているほど2号艇というのは有利な場所ではありません。
そのため、舟券を的中させるためには2号艇の取捨選択が非常に重要となります。
特に2号艇が1着になると想定した場合の買い目の取捨選択を間違えると高配当を逃すことになってしまうので、注意しましょう。
2号艇が差しを決めると予想したのであれば「2-1-3」、まくりを決めると予想したのであれば「2-3-4」を中心に買い目を組み立てるようにすると、的中しやすいです。
まとめ
2号艇の特徴をまとめると、以下5点になります。
・勝率は全競艇場平均で10パーセント台後半
・決まり手は「差し」が圧倒的に多く、残りは「まくり」
・1号艇にとっては壁役を果たしてくれる
・1号艇の引き波を受けやすいので勝つためにはモーターパワーが必要
私たちは1号艇に次いで走りやすいポジションだという認識を持っていますが、実際にレースに臨む選手からすると、2号艇はもっとも難しいという意見が大半です。
2号艇が絶対に防がなければならないのは3号艇のまくり差しなので、3号艇はブロックしなければなりません。
しかしそれは同時に1号艇にとって有利な条件を自ら作り出すことになってしまっています。
そのような条件で1号艇を差すためには1号艇よりもほんの少しだけスタートを遅らせなければなりません。
2号艇で勝つためには非常に高度な技術と判断力が必要なのです。
レースの特徴を見極め、2号艇の取捨選択を間違えないようにすれば、舟券の的中率飛躍的に上昇することでしょう。