競艇の2連複とは?的中率と全通り購入するとどうなるかを検証
競艇では「単勝」「複勝」「3連単」などさまざまな種類の車券があります。
それぞれの車券について特徴を把握し、自分が舟券を買おうとしているレースではどの舟券で勝負するのが適切かを的確に判断できると的中率アップに繋がります。
本記事では2連複という舟券の特徴について解説するとともに、もし全ての買い目を購入したらどうなるのかについて検証していきます。
競艇の2連複とは?
2連複では購入した買い目と着順が逆であっても的中になるので、例えば「2-3」という買い目を購入していれば1着に2番、2着に3番であれば当然的中ですが、1着3番で2着が2番であっても的中した事になります。
2連複の平均配当と的中率について
2連複の平均配当はだいたい1,000円程度だと言われています。
ただしこの金額は高額配当となった際のレースも全て含めての平均なので、実際にレース結果でよく見かける配当金よりも多少高めになっていると考えた方がよいでしょう。
2連複で実際によく見かける配当金の金額は300円から1,000円未満くらいといったところです。
的中率は約6.7パーセントであり、3連単の約0.8パーセントと比べればかなり当てやすい舟券と言えるでしょう。
2連複を全通り購入するといくらになる?
競艇の2連複を全通り購入すると15通り購入することになります。
競艇の舟券は1点100円から購入可能なので、15点を100円で購入すると合計金額は1,500円です。
つまり全通り2連複購入するのであれば最低でも1レースあたり1,500円必要になります。
全通り購入するメリットとデメリット
全通り購入する最大のメリットは、「レースが成立すれば必ず的中する」という点です。
競艇では天候によってとてもレースができない状況だった場合や、大時計など機械の故障、そして6名中5名の選手が反則、または転覆によってレースが出来なくなってしまった場合はレースが不成立または中止となります。
レースそのものが無くなってしまうと流石に全通り購入しても的中させる事はできませんが、とにかくレースさえ成立すれば、どの着順になろうが関係なく100パーセント的中します。
競艇には絶対や100パーセントはないというのが鉄則ですが、全通り購入は唯一この鉄則を無視してほぼ確実に配当金を受け取る事が可能です。
一方で唯一かつ最大のデメリットが、「マイナス収支になる可能性が限りなく高い」という点で、通常の配当であればほぼ間違いなく舟券代が配当金を上回ってしまいます。
競艇を長年嗜んでいる人も全通り買った事があるという人はほとんど居ないでしょう。
それくらい全通りで購入して利益を出すことは困難です。
データ上で競艇の2連複を全通り購入するとどうなる?
2連複の平均配当が1,000円で、全通り購入すると1,500円必要です。
という事は、データ上では全通り2連複を購入すると、1レースあたり500円マイナスになる事になってしまいます。
実際のレースで2連複を全通り購入したらプラスになるかどうかを検証
実際のレースで2連複を全通り購入するとどういった結果になるのかを検証してみることにしました。
同じタイプのレースで検証してもあまり意味がない結果になってしまう可能性があるので、今回は「一般戦」「レディースレース」「G1レース」の3つのタイプで検証していきます。
2連複を全通り購入すると1レースあたり1,500円なので、12レース購入すると18,000円です。
つまり2連複の配当金12レースの合計が18,000円を超えていれば全通り全レース購入してもプラス収支になるという事が言えます。
検証1
最初は一般戦での検証をしていきます。
検証するレースは2023年2月28日住之江競艇場で実施された「東京大阪福岡三都市対抗 アクアコンシェルジュカップ」です。
レース | 配当金(円) |
1R | 270 |
2R | 110 |
3R | 230 |
4R | 400 |
5R | 730 |
6R | 250 |
7R | 420 |
8R | 270 |
9R | 2,220 |
10R | 590 |
11R | 490 |
12R | 240 |
全通りの購入費用1,500円を超えていたのは第5レースの2,220円だけでした。
今回の全12レース配当金の合計金額は6,220円、全レース全通り購入した際の合計金額である18,000円を差し引くと11,780円のマイナスとなってしまいました。
検証2
2つ目のレースはレディースレースを検証していきます。
検証対象としたレースは2023年2月19日、唐津競艇場で実施された「ヴィーナスシリーズ」です。
レース | 配当金(円) |
1R | 260 |
2R | 210 |
3R | 1,080 |
4R | 190 |
5R | 500 |
6R | 910 |
7R | 330 |
8R | 280 |
9R | 730 |
10R | 200 |
11R | 5,050 |
12R | 230 |
第11レースは5,5050円と2連複にしてはかなりの高配当となりましたが、それ以外のレースでは全て1,500円以下の配当となりました。
12レース全ての配当金合計は9,970円となり、ここから18,000円を差し引くと8,030円のマイナス収支です。
2回目の検証でも全レース全通り購入すると損をするという結果になりました。
検証3
最後はG1レースでの検証となります。
検証するのは2023年2月11日に住之江競艇場で開催された「第66回近畿地区選手権競走」です。
G1レースという事もあり、出場しているのはAI級の中でもトップクラスの実力者ばかりなので、大荒れの結果も十分期待できますが、実際のレースではどうなったのでしょうか?
レース | 配当金(円) |
1R | 620 |
2R | 270 |
3R | 450 |
4R | 280 |
5R | 750 |
6R | 360 |
7R | 320 |
8R | 330 |
9R | 200 |
10R | 240 |
11R | 400 |
12R | 190 |
結果を見てもらえば分かる通り、予想に反して3つのレースの中では最も合計配当が低いという結果になってしまいました。
全通り購入金額の1,500時はおろか、平均配当である1,000円を超える配当にすらどのレースもなっていません。
その理由は、第1レースを除いた11レースで1号艇が舟券に絡んでいるためです。
やはりA1級トップクラスの選手が1号艇に乗るというのは強力なアドバンテージを獲得する事になるのでしょう。全レースの配当金合計金額は4,410円、18,000円を差し引くと13,590円のマイナスと大きな損失を被る結果となりました。
検証結果について
3つのタイプが異なるレースで2連複を全レース全通り購入するとどうなるか検証してみましたが3レースともマイナス収支という結果となり、仮に本当にお金を支払って舟券を購入していたのであればトータルで33,400円の損失してしまう事になります。
このような賭け方を続けていてはお金がいくらあっても足りないでしょう。
競艇はやはりレースをしっかりと予想し、必要な買い目だけを購入するようにしなければ稼げないという事を改めて思い知らされる結果となりました。
まとめ
競艇の2連複は1着になる艇と2着になる艇を予想し、予想通りの着順となっていれば的中とみなされる舟券です。
番号さえ合っていれば順番は関係ないので、ひとつの買い目でふたつの買い目を購入している事になります。
2連複の的中率は約6.7パーセントであり、最も難易度が高い3連単の的中率約0.8パーセントと比較すればかなり当てやすい舟券です。
しかし、その分配当金もあまり高額にはならず、平均配当は1,000円未満と思っておいたほうが良いでしょう。
今回2連複を全レース全通り購入して利益が出るのかを検証してみました。
2連複を全通り購入すると1,500円なので、オッズが15倍以上ならば全通り購入しても利益が出る事になります。
色々なタイプのレースで検証をしてみたのですが、残念ながら今回検証した3つのレース全てで全レース全通り購入すると大きくマイナス収支になってしまうという結果となりました。
競艇で着実に利益を得るためには購入するレースをしっかり選び、出走表を隅々まで確認したうえで買い目に含める選手と含まない選手を明確にしたうえで更に極力買い目を絞り込まなければならないようです。