競艇でうねりが発生する原因は?レースへの影響やうねりが出やすい競艇場も紹介!
競艇が他の公営競技と大きく異なるのは、「水上で行われる競技である」という点です。
そのため、水面の状態というのはレースの結果を大きく左右します。
本記事では「うねり」についてどういう現象なのか、そしてうねりが発生するとレースにどのような影響が出るかについて解説します。
うねりの意味と発生する原因とは?
うねりはその勢いを弱くしながら徐々に伝播し、時には数百キロにも渡って続く事があります。
つまり、うねりが発生するためには大前提として「波」が発生していなければならない、というわけです。
うねりと波の違いとは?
ここまで聞いて、「うねりと波は何が違うの?」と疑問に感じた人もいる事でしょう。
「波」というのは水面に風が吹きつける事によって押し出された水によって発生します。
また、海水に関しては風による影響だけではなく、「月の引力」によって引っ張られる力が働き、その引力が解かれて水が押し出された際にも「波」が発生します。
湖と海とを比較すると海の方がずっと大きな波が発生しますが、これは風の影響と月の引力の影響が合わさっているからだと考えられます。
そして「うねり」とは、その波が原因で発生する新しい波です。
「波」と「うねり」の具体的な違いは発生する条件の違いと認識してもらえばよいでしょう。
とはいえ、人間の目で「波」か「うねり」かを見分ける事はできません。
私たちが普段目にしている「波」というのは、波とうねりとが合わさったものだと考えれば良いでしょう。
うねりが発生しているかどうかは競艇選手でも判断が困難
うねりは発生した地点では大きいものとなりますが、伝播していくに連れて徐々に小さくなります。
そのため実際にはうねりが発生していても見た目では水面に大きな動きが発生しているかは分からない、といったケースも多々あります。
それは私たち素人だけではなく競艇選手も同様であり、その場で水面を見てうねりが発生しているかどうかを判断する事は極めて困難です。
そのため、穏やかな水面だと思って走っていた場所で突如としてうねりが発生、あらぬ方向にボートが流されて大きく順位を落としてしまう、といった状況に陥る事も十分あり得るのです。
うねりが発生するとインコースが有利になりやすい
実際にうねりが発生するとレースにはどのような影響が出るのでしょうか。
うねりをはじめ、波が発生した時に最も大きく影響が出るのは「ターン」をする時です。
大きくターンを回れば回るほど、発生する波や伝播するうねりに引っかかりやすくなります。
ボートは表面張力によって水面に浮いているだけなので、波やうねりの力によって本来のコースから外れてしまい、走行する距離をロスする事になってしまいます。
これらの事から、基本的にうねりが発生した場合はまくりを狙う事になるアウトコースの艇は不利に、逆に小さく回ることを要求されるインコースの艇は有利になります。
インコースの艇が有利になる理由はもうひとつあります。
ボートが走行すると、その後で必ず「引き波」という波が発生しますが、引き波と波やうねりが合わさると普段より大きな波となるため後続の艇は巻き込まれやすくなるのですが、引き波に巻き込まれると大きくスピードを落としてしまい、そのレースではほぼ負けが確定します。
ならば引き波を喰らわないようにすれば良いのでは?と思うかもしれませんが、引き波を避けようとするとスピードを落とすか、コースを変更して避けるしかないので、結局その後の展開面で大きく不利になります。
うねりが発生しやすい競艇場4つと攻略法
競艇場は全国に24ヵ所ありますが、建設されている場所によって水質やコース内に吹き込む風などがすべて変わってきます。
またコースの形状も全く違うので同じ競艇場はひとつとして存在しません。
そのため、うねりが発生しやすい競艇場もあれば、うねりがほとんど発生しない競艇場もあります。
本項目では特にうねりが発生しやすいといわれている競艇場を4つ紹介し、各競艇場についてうねりが発生した際の簡単な攻略法も解説します。
福岡競艇場
(引用元:BOAT RACE オフィシャルウェブサイト)
うねりが発生しやすい競艇場として最も有名なのが「福岡競艇場」です。
福岡競艇場は第1ターンマークが河口にせり出しています。
その部分がちょうど那珂川と博多湾がぶつかるところとなっていて、特に満潮になると博多湾の海水がコース内に流れ込み、ぶつかる水量が多くなって結果的にうねりがより発生しやすくなるので、福岡競艇場の満潮時は注意が必要です。
うねりが発生するということは、外側からまくりを狙おうとする艇がうねりに巻き込まれてあらぬ方向に進んでしまう可能性が高いため外側の艇が不利に、インコースの艇が有利になります。
江戸川競艇場
江戸川競艇場はうねりが発生しやすいという特徴以前に、1コースが極端に不利となりやすいコース形状をしているということもあって、毎年1コース1着率が最低クラスとなっています。
更に風と潮の流れが複雑に絡み合ってコースの条件が目まぐるしく変わるため、「全国一の難水面」と呼ばれているほどです。
江戸川競艇場ではセオリー通りの1コース1着率が高いという予想はあまり通用しません。
江戸川競艇場を普段から利用している地元選手または江戸川競艇場の「当地勝率」が全国勝率と比べて著しく高い、「江戸川競艇場を得意としている選手」を優先的に狙うとよいでしょう。
びわこ競艇場
(引用元:びわ湖大津経済新聞)
琵琶湖競艇場の1コース1着率は大体全国平均に準じているので、競艇の基本通りに予想をするのがおすすめです。
ただし春から夏にかけては雪解け水と遊覧船の影響でコース内にうねりが発生しやすくなります。
うねりが発生するとインコースが有利になるのがセオリーですが、びわこ競艇場の場合は逆にインコースの艇のターンが流れやすくなり、インコースが若干不利になります。
展示航走をチェックして、インコースの選手があまりターンを上手く回れていなかったり、モーターの出力が弱いと感じたのであれば、インコースの艇をあえて外してみるといった買い方も必要となります。
宮島競艇場
(引用元:ボートレース宮島)
びわこ競艇場は季節によってうねりの発生しやすさが変化しますが、宮島競艇場は風向きと潮位によってうねりが発生するかどうかが大きく変わります。
宮島競艇場は「追い風と引き潮」「向かい風と満ち潮」この2つの条件となった場合は第2ターンマークあたりでうねりが発生しやすいです。
したがって第1ターンマークで先頭になっている艇でも第2ターンマークでターンをミスすると流れてしまい、逆転劇が発生します。
また、2着3着も同じくターンのミスによって順位が入れ替わる可能性があるので、普段は買わない2着と3着を入れ替えた買い目を買うなど、少し広めに買っておくのが的中させる秘訣となります。
波が高いならば舟券を購入することを見送るのも正しい判断のひとつ
以上うねりが発生しやすい競艇場でうねりが発生した場合の対策を解説しましたが、波やうねりが高い日は基本的に予想そのものが非常に難しいです。
風の吹く向きや強さでレース展開が全然変わってくるので、直前まで考えた予想が全て無駄になってしまうことも普通にあります。
自信がないのであれば波が高い日のレースでは舟券を買わないというのも正しい選択肢のひとつだという事は頭に入れておきましょう。
舟券を買わなければいけないというルールはありません。
自分が勝負できると確信したレースの舟券を買うようにしてください。
まとめ
ここまで「うねり」についての基本情報と競艇に与える影響について解説しました。
うねりとは波同士がぶつかった際に発生する波とは全く別の場所で発生する波の事であり、うねりは弱まりながら伝播していくという特徴があります。
うねりは目視で確認できるものではないため、競艇選手でもうねりが発生しているかどうかを見極めるのは難しいです。
うねりが発生した場合、ターンを周回する際に流される可能性があるため、小さく回ることができるインコースが有利になります。
以下4ヶ所がうねりが発生しやすい競艇場なので覚えておきましょう。
・江戸川競艇場
・びわこ競艇場
・宮島競艇場
多少のうねりであればあまり予想に影響しませんが、強い風によって波が大きい場合はうねりもそれに比例して大きくなり、予想が難しくなります。
自分の予想に自信が持てないならば、風の強い日は舟券を買わないという選択肢を取ることも想定しておくようにしましょう。