競艇で借金が増えてしまったら…?債務整理についても解説

競艇で借金が増えてしまったら?債務整理についても解説

競馬や競艇など、公営競技と呼ばれているものを楽しむ際、常に考慮しておいてほしいのがお金の使い方です。

公営競技はお金が増えたり減ったりする娯楽ということもあって中毒になりやすく、また当たったという喜びを味わった人はその喜びを味わおうと後々の事を考えなくなってしまう事が多々あります。

本記事では残念ながら競艇で借金を作ってしまった人たちに向けて、借金を返済する方法やどうしようもなくなってしまった時の対策について解説します。


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競艇は借金地獄に陥りやすいギャンブル

競艇は借金地獄に陥りやすいギャンブル

日本において国が正式に認めているギャンブルである「公営競技」は競馬・競輪・オートレース、そして今回取り上げる競艇と全部で4種類です。

どの公営競技ものめりこんでしまうと際限なく借金が膨れ上がってしまう危険性をはらんでいますが、競艇は公営競技のなかで最も借金地獄に陥りやすいギャンブルだと言われています。

1日に複数の競艇場で複数のレースが実施される

競馬と聞くと、多くの人は土曜日と日曜日に開催される中央競馬を思い浮かべるでしょう。
実は平日も毎日どこかの競馬場で「地方競馬」が開催されているのですが、中央競馬の馬券を買っている人で地方競馬の馬券も勝っているという人の比率はかなり少ないです。

競輪やオートレースも毎日開催されていますが、正直なところ競馬や競艇ほど知名度は高くありません。
競艇は競馬に次ぐ知名度でありながら、複数の競艇場で複数のレースが毎日開催されています。

競馬では有名な厩ジョッキーは中央競馬でしか出走しませんが、競艇の場合は有名選手であっても平日のレースに出走することがしょっちゅうあります。

そのため、平日でもレベルの高いレースが開催されるので、ついつい舟券を買いたいという気持ちになってしまい、その結果後先考えずに借金をしてまで舟券を買ってしまう、という悪循環に陥りやすいのです。

朝から晩まで舟券を買うことができる

また、競艇は長時間レースが行われます。
主客が目的で一般的な開始時間よりも数時間早くレースを開始する「モーニング」を実施しているところもあれば、日が暮れてからもライトをつけてレースをおこなう「ナイターレース」を実施している競艇場もあります。

よほど朝早くか夜遅くでない限りは常にどこかでレースを開催しているというのが現状です。
近年ではネットで舟券を購入できるというお手軽さも加わって、舟券を買うつもりはなかったのにレースをやっているから反射的に舟券を買ってしまったという人もいるのではないでしょうか。

そういった買い方をしている人はお金の管理ができていないことが多く、知らず知らずのうちに借金が増大していることが多いです。

的中率がそれなりにあるのでそこそこ当たってしまう

競馬で3連単を単勝買いした場合、最大頭数18頭立てだと4896分の1というとんでもなく低い的中率です。

ここまで低いと何回買っても当たらないということはしょっちゅうで、当たらないという理由で競馬を辞めるという人も多々いますし、このような的中率のものに一か八かで大金を投じるという人はいないでしょう。

ところが競艇の場合、もっとも当てにくい3連単でも120分の1という確率で的中します。
競馬の3連単の的中率と比べると、競艇の3連単はとても当てやすいものであることが分かります。

さらに3連単は複数の買い目を買うことがほとんどなので、この比率はもっと高いものとなるでしょう。
しかし、この当てやすさが逆になかなか抜け出せない大きな要因となっています。

中途半端に当てやすいため借金が膨らんでも「次こそは」と、借金 を取り返すためにさらに借金をしてその全額を競艇に使い、結果負けてしまってさらに借金が膨らむという悪循環にとても陥りやすいです。

掛け金の上限がない

パチンコやパチスロなどものめり込むと際限なく借金が増えていきますが、時間制限がありますし、1回で投じるお金も決まっているので、朝から晩まで負け続けていたとしても損失金額には上限があります。

ところが競艇の場合、買い目1点あたりのお金の上限というものは設けられていません。
最低100円からという下限が設けられているだけで、10万円だろうが1,000万円だろうが賭けることができます。
そのため、自分でストップをかけない限り、借金が際限なく増えていってしまうのです。

競艇でできた借金を競艇で返そうと考えるようになったら危険信号

競艇でできた借金を競艇で返そうと考えるようになったら危険信号

競艇など公営競技に限ったことではなく、自分のお金を使って何かしらの手段でお金を増やそうとする場合は、余剰金を利用するようにするのが鉄則です。

自分が毎月必ず得ることができる収入からまずは絶対に必要となる生活費を差引き、残ったお金のうち一部は貯金のために確保して、更にお金が残っているのであれば、そのお金を投資や公営競技の出費に充てるようにしてください。

投資や公営競技というものには必ずリスクがあります。
競艇の場合、まったく当たらずにお金がゼロになるというリスクがあるので、使うお金はゼロになっても影響がないものにしましょう。

もし余剰金ではなく生活費を充てるようになってしまうとかなり危険です。
しかしここで踏みとどまることができればまだ何とか修正する余地があります。

ところが、生活費までギャンブルに充てるようになってしまった人というのはかなり重症で、ギャンブル症候群の予備軍といっても差し支えありません。

多くの人は生活費を充てるだけにとどまらず、競艇をするために借金をするようになってしまいます。
競艇をするために借金をするまでになってしまうと、何らかの対処をしなければその借金を帳消しにすることはできません。
もし競艇で作った借金を競艇で取り返そうと考えているのであれば絶対にやめてください。

そのような手段で借金は取り返せないと断言しても良いほどで、あっという間に取り返しのつかないような金額になってしまい、そのままだと生活をすることすらままならなくなるでしょう。

この記事を見ている人の大部分は「自分がそのようなことになるわけがない」と思っているかもしれません。
しかし競艇による借金で首が回らなくなってしまった人たちというのは、そのほとんどが皆さんと同じように「競艇で借金が膨らみ、首が回るようなことになるわけがない」と思っていた人たちなのです。

知らず知らずのうちに後戻りできなくなってしまうところまで行きついてしまうというところに、競艇によってできてしまう借金の怖さがあります。

競艇で膨らんだ借金を返済する方法

競艇で膨らんだ借金を返済する方法

競艇で借金が出来てしまったら、被害がもっとも少ない今すぐにこれから紹介する対策方法をフル活用して1日でも早く、そして1円でも多く借金を返済するように努めてください。

まずはどんな手段を使ってでも競艇を辞める

借金を完済するために真っ先に行うのが、競艇という娯楽から完全に離れるということです。
現在抱えている借金のすべてが競艇によるものなのであれば、競艇から離れることができればその時点で借金が雪だるま式に増えることはなくなります。

しかし借金をしてまで競艇にのめり込んでしまった人にとって、その楽しくて仕方ないものから完全に離れるというのはとても大変なことで、頭ではダメだと分かっていてもちょっとした気の緩みで借金が残っているのにも関わらず競艇の舟券を買ってしまうということが多々あります。

携帯に競艇関連のアプリが入っているのであれば、それらは全て削除しましょう。
競艇予想サイトに登録しているのであれば、すべて退会してください。

そのまま放置すれば良いと思ってしまうかもしれませんが、放置していると競艇予想サイトから宣伝メールが届きます。

その宣伝メールを見ただけで競艇に対する意欲を抑えられなくなることも十分考えられるので、退会してメールも完全に来ないようにしておいたほうがよいです。

競艇関連のブックマークもすべて削除するなど、とにかく競艇に関する情報はすべてシャットダウンするようにしてください。
これが出来なければ以降に紹介する方法をいくら頑張ってもすべて無駄になってしまいます。

出費を見直して節約

競艇から完全に離れることができれば、それで初めて借金完済のスタートラインに立てたといえます。
次に実践するのは自分自身の出費の見直しです。

競艇以外に不必要な出費をしていないでしょうか。
交際費など娯楽に関する出費があるのであれば、借金を完済するまではそれらをすべて借金返済に充てましょう。

外食が多いのであれば自炊してください。
外食を自炊にすれば食費は半分以下に抑えることができます。

それ以外はほぼ固定費なので節約することは難しいですが、夏場や冬場はエアコンを使わずに過ごすことができればかなり光熱費を抑えることができるでしょう。

ただし無理をして薬が必要になったり病院へ行かなければならないような事態になれば却って出費が増えてしまうので、光熱費の節約は体調を崩さない範囲でおこなうようにしてください。

収入を増やす手段を考える

競艇から離れ、出費を見直して借金を返済する目途が立てば返済を始めましょう。
最低限利息分さえ支払えば借金が増えるということはありませんが、借金は一刻も早く完済する方が良い事は言うまでもありません。

節約をする以外に借金を早く完済するのにもっとも手っ取り早いのが収入を増やす手段を考えるということです。

身体を壊すほど無理をしてお金を稼ぐような真似はしてはいけませんが、例えば土日休みであればどちらか一日は何かしら労働手段を見つけて労働するようにすれば、その収入をまるまる借金返済に充てることができるので、通常よりもずっと早く借金を返済することができるでしょう。

ただし、現状日本の企業は副業を禁止しているところが多く、無断で副業をしているのがバレると大きなペナルティを科せられることがあります。
自分の会社の就業規則をチェックし、副業が可能かどうかを確認しましょう。 

もし副業ができなくても会社に知られずに副業をする方法はあるので、借金を返済する間だけでも副業はできないか模索してみてください。

自分でどうしようもなくなったら債務整理も視野に

自分でどうしようもなくなったら債務整理も視野に

とはいえ、自分で借金を返済できる金額には限度があります。
複数の消費者金融から数百万円の借金をしているような状況にまで事態が悪化してしまっていると、個人の努力ではもうどうにもならないでしょう。

そういった時の最終手段が「債務整理」です。
債務整理とは簡単に言えば法的な手続きをして借金を大幅に少なくしたり、帳消しにする方法です。

しかし本当にどうにもならなかった時の手段であり、債務整理をするとそれ相応のペナルティを背負うことになります。

債務整理には3つの方法が

債務整理には3つの方法が

債務整理には主に3つの手段があるので、ひとつひとつの特徴をよく理解し、自分にとって最適な債務整理の方法を選択するようにしましょう。

任意整理

任意整理というのは、お金を貸している側と交渉して現状の支払額を改善していくという手段です。
お金を貸している側にとってなかなか返済してくれないというのは望ましくない事には違いありませんが、どれだけ期間がかかってもお金を完済してもらうのが第一ではあるため任意整理といった手段が成立します。

任意整理を行う上で注意しておいてほしいのは、毎月の返済額が少なくなるだけで返済額そのものは(利息をカットしてもらえることはあります)変わらないという点です。

「もう少し返済額が少なければ借金を完済できる」といった状況の時に有効な手段ですが、交渉が成立し、借金額が減ったのであればどのような手段を使ってでも毎月の借金は滞りなく返済するようにしてください。

個人再生

月々の返済額を減額してもらっても借金を返済出来ないような状況、たとえな仕事に就いていなかったり、減額どころで返済できるような金額の借金では無かった場合は「個人再生」か「自己破産」のどちらかを選択することになります。

「個人再生」は、裁判所に手続きをして借金が返済できないことを認めてもらい、借金を大幅に減額してもらって残りを返済していくという手段です。
個人再生が認められた場合、持ち家があるならば持ち家を手放すことなく借金を減額することが可能です。

また、借入れの理由についても制限がそれほど厳格ではないので、今回のように競艇によって返済ができないほど借金が増えてしまったという場合であっても、裁判所が認めてくれれば個人再生の手続きをすることができます。

ただし、個人再生を行う際には家族全員の収入を裁判所に報告しなければならないので、家族に内緒で競艇をしていてなおかつ借金を作ってしまった場合は、家族に競艇をやっていること、そして借金を抱えてしまっていることが知られてしまいます。

また、住所氏名が「官法」という国が発行する機関紙に掲載されるというデメリットもあるので、利用するかどうかはよく考えるようにしましょう。

自己破産

自己破産は債務整理の最終手段とも言うべき方法で、自分が持っているあらゆる財産を手放す代わりに借金を帳消しにしてくれます。

自己破産を実行すると、家も車もすべて失うので文字通り「一文無し」になりますが、借金はすべて無くなるので、絶望的な状況からは脱出できます。

ところが自己破産はギャンブルによる借金に関しては利用することを認められていないので、競艇による借金の場合は自己破産で借金を帳消しにすることはできません。

債務整理全般のデメリット

債務整理全般のデメリット

債務整理全般のデメリットとしては、金融会社全体が所有するブラックリストに名前が掲載されるため、クレジットカードやキャッシュカードといったカード関連は利用できませんし、作ることもできません。

したがって債務整理を利用して借金を帳消しにし、再び競艇を始めようとした場合、カードが利用できないのでネットで舟券を購入することができません。

そればかりかあらゆるネットショッピングにおいてカード払いが利用できなくなるので、かなり不便な状況を強いられることとなるでしょう。

また、自動車や持ち家など高額な商品を購入する際にローンを組むケースがほとんどですが、債務整理をしてブラックリスト入りすると、ローンを組むこともできなくなってしまいます。

再びカードを作ったりローンを組んだりができるようになるには、まずは借金を完済し、それ以降最短でも5年間は借金を一切作らないようにする必要があります。


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まとめ

競艇は毎日複数の競艇場で複数のレースが開催されており、的中率が他の公営競技と比べるとかなり高いということもあって実は中毒性が高く、公営競技のなかではもっとも借金を造ってまでのめり込みやすいです。

公営競技に限らずギャンブルや投資というのはたとえ全て失っても生活にはまったく影響がない余剰金で楽しむのが大原則なのですが、なかには後のことを考えずに最終的には消費者金融にお金を借りてまで競艇を続けようとしてしまう人たちが存在します。

また、いつ誰が同じような状況になってしまうとも限らないので、強い意志を持って楽しむようにしましょう。
万が一借金を抱えてしまったら、まずはとにかくどんな手を使ってでも競艇という娯楽から離れるようにします。

そして自分の周囲を見直して節約出来るところは節約し、収入を増やせる手段があれば増やすなどして少しでも早く完済することを目指しましょう。

複数の消費者金融などにお金を借りてしまい、自分自身ではどうにもならなくなってしまったのであれば債務整理という最終手段もありますが、債務整理をするとブラックリスト入りしてカードを作れなくなりますし、ローンも組めないという、辛いペナルティを背負うことになります。