競艇のプロは舟券をどのように買っているのか徹底解説

競艇のプロは舟券をどのように買っているのか徹底解説

競艇関連のサイトを見ていると、「競艇のプロ」という単語をよく見かけます。
競艇のプロといっても競艇選手のことではなく、「競艇の予想を得意とする人、または競艇予想を仕事にしている人」のことを指しているようです。

競艇のプロというくらいですから、収入はほぼ舟券の配当金で事足りているのだろうと考えると競艇ファンから見ればとてもうらやましい話ですし、どのように予想をしているのかを知りたいと思ったことは一度や二度ではないでしょう。

本記事では競艇のプロと呼ばれている人たちがどのように予想をし、舟券を買っているのかについて解説します。


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公式に認められた競艇のプロは存在しない

公式に認められた競艇のプロは存在しない

まず、最初に知っておいてほしいのが、「日本において公式に認められた競艇予想のプロは存在しない」ということです。

したがって、競艇のプロと言われている人たちはすべて「自称」あるいはほかの人たちからそう呼ばれているに過ぎないということになります。

極論を言えば、この記事を読んでいる人たち全員が今すぐにでも「競艇のプロ」を名乗り、自分なりの予想をブログなりSNSに公開することも可能です。

もちろん、そのようなことをしても公開した予想はかすりもしないため、信用して利用した人たちから誹謗中傷を浴びせられたり、悪い口コミが広がるだけなので止めておきましょう。

競艇予想はもちろんの事、日本国内においてはギャンブルで生計を立てている人たちであっても、公式にプロと認められている人たちは一人もいません。

世間的によく聞かれるギャンブルのプロといえば、パチンコで生計を立てている「パチプロ」ですが、パチプロと呼ばれている人たちもすべて自称または他称であり、本当のプロは一人もいないのです。

しかしながら、本記事では競艇で生計を立て、さらにある程度プラス収益を確保している人たちのことを「プロ」として、以降の項目についても解説していきます。

競艇でプラス収益にしている人も100パーセント的中は不可能

競艇でプラス収益にしている人も100パーセント的中は不可能

競艇は基本的に全国に24ある競艇場のどこかで、ほぼ毎日レースが開催されます。
したがって、競艇のプロは毎日舟券を買いまくり、的中させ続けているのだろうと考えがちですが、実際はそうではありません。

競艇というのは不確定要素がたくさんある競技です。

レース本番前になって急に風向きや風速が変わればそれまでの予想が役に立たなくなるくらい環境が変わりますし、1着に予想していた選手がフライングや転覆など、なんらかのアクシデントで走れなくなってしまえば、その時点で舟券は的中しません。

そのほかにも予想外のことが多々起きるため、たとえ競艇のプロと呼ばれている人物で、毎月プラス収益にしていても、100パーセント予想が的中するわけではありません。

そもそも、100パーセント的中するような予想方法を確立していて、その方法を公開すればあっという間にネット上で広まりますし、情報料を設定していればその日のうちに競艇などする必要がなくなるくらい、巨万の富を手に入れていることでしょう。

プロと呼ばれる人たちはどのように舟券を購入している?

プロと呼ばれる人たちはどのように舟券を購入している?

競艇には実際にレースが始まらないと分からない「不確定要素」がたくさんあるため、たとえプロと呼ばれている人たちであっても100パーセントの的中は不可能だということを先の項目で説明しました。

では、100パーセント的中させることが出来ない競艇の予想で、どのようにしてプロの人たちは毎月プラス収益を確保しているのでしょうか。

目標を定めて長い目で見てプラス収益を目指す

一般の競艇ファンの多くは、その場その場で「勝った」「負けた」を判断します。
しかしこのような認識で競艇の舟券を買っていてはプラス収益にすることはまず不可能といってもよいでしょう。

競艇のプロはその場その場で「勝った」「負けた」の判断はせず、まずは「いつまでにどれだけのプラス収益を確保するか」の目標を立てます。

そしてその目標を達成するような舟券の買い方をし、設定した日時に目標金額に達すれば「勝った」と判断し、達しなければ「負けた」と判断しているのです。

そのため、競艇のプロはたとえその日が「負け」になってしまったとしても感情を乱すことなく、冷静に対策を考えることができます。

確実に獲れるレースを見極める

競艇でプラス収益にするためには「できるだけ的中率が100パーセントとなるようなレースを探すのが最善の作戦です。
たとえオッズが200倍でも的中確率が10パーセントでは勝負しても負ける可能性のほうが高いでしょう。

それならば、たとえオッズが1.2倍でも100パーセント的中すると確信が持てるレースを見つけ出し、そのレースに大口投資をしたほうがトータル的にはプラス収益にしやすいです。

競艇のプロはさまざまなデータを入手し、分析して確実に的中させられるレースを見極める観察眼に優れています。

オッズの歪みを探す

競艇のオッズというのは、各選手の人気を示すバロメーターです。
そして一般的には強い、つまり勝てる選手が人気となるので、オッズが低い選手は出走している選手たちのなかでも実力が上の選手であるという判断をしておいて間違いありません。

ところが、時にはこのセオリーが通用しないようなレースが出てくることがあります。
例えば、最近はレディース選手のなかにアイドル的な人気を持っている選手が出てきており、その選手が出走するレースだと」応援の意味を込めて舟券を購入するというファンもたくさんいます。

すると、その選手に人気が集中し、オッズは低くなるのですが、これはあくまでも「人気先行」のオッズであり、その選手の真の実力を示したオッズとはなっていません。

人気が先行してオッズが低くなる選手が存在すれば、必ずその逆で「実力はあるのにオッズが実力に見合ってないほど高い」選手が出てきます。

このような選手を見つけたときは、堅い結果なのに結果に見合わないような高額配当となる大チャンスです。

競艇のプロはほとんどの選手の人気や実力を把握しているので、こういった「オッズの歪み」を見つける能力にも長けています。

舟券を購入する予定の競艇場の前レース結果をチェック

的中をより確実なものとするために、競艇のプロはその日舟券尾購入する予定である競艇場で実施されているレースの結果をすべてチェックしています。
競艇には当日にならなければ分からない、「レースの結果を大きく左右する要素」があります。

それは「天候」です。
特に風の影響は4大公営競技のなかでももっとも大きく、風の強さや向きによって波の立ち方や高さも変わり、各コースの走りやすさに大きく影響します。

追い風が強ければインコースの艇はさらに有利になりますが、逆に向かい風だとインコースの舟が伸びないので、外側からのまくりが決まりやすくなります。
また、風が強すぎて水面が荒れていると、まともに操舵すること自体難しくなり、レースが大きく荒れやすいです。

たとえ事前の予想で確実に的中できると確信を持てているレースであっても、前レースの結果が想定していたものと全然異なっているのであれば、舟券を買わないという選択をすることもあります。

事前に予想した以外のレースでは勝負しない

競艇のプロは、予定されている全レースの出走選手をチェックし、そのなかから「予想が確実にできる」と判断したレースの舟券を購入します。

これは競艇のプロではなく、一般の競艇ファンでも同じでしょう。
更に競艇のプロは、事前に当たると判断し、予想をしたレース以外の舟券は絶対に購入しません。

一般の競艇ファンは、例えば事前に予想をして購入した舟券が的中すると、「今日は予想の調子が良いからほかのレースでも当たるのでは?」と思ってしまい、ついつい事前に予想をしていないレースの舟券を買ってしまいがちです。

逆に負けてしまった時も、「負けた分を何とか取り返さなければ」と、慌てて別のレースの舟券を買ってしまったりします。

しかし、感情の赴くままに舟券を買って当たるほど競艇の予想は簡単ではありません。
このような買い方をすれば、前のレースでせっかく当たっていても配当金を失う事になりますし、負けている人は更に損失額が大きくなるだけです。

競艇のプロは決して感情に左右されることなく機械的に舟券を購入しており、買っても負けても予定外のレースに手を出したりはしません。

3連単の購入は10点までにしている

3連単の購入は10点までにしている

競艇のプロは舟券を購入するとき、3連単であっても購入点数を10点までにしています。
3連単は舟券のなかでも持っても的中させづらく、平均配当が高い舟券で平均配当はおよそ「7,000円」だと言われています。

これを見ると、「100円ならば70点買ってもトリガミにはならないのでは」と思ってしまいがちですが、実際の配当を見ると、10倍から20倍近くの間でおさまっていることが多いですし、堅い決着の場合は10倍を切ることもあります。

競艇のプロが狙うのは、基本的に「確実に的中するレース」で、そういったレースだと10倍前後の配当になることがほとんどです。

そのため、10点以上購入すると「トリガミ」になる可能性があるので、購入点数を10点以内に絞り込んでいます。

空いた時間は競艇の勉強に費やしている

空いた時間は競艇の勉強に費やしている

今では競艇の舟券をネットで購入するのがごく当たり前になりました。
競艇のプロと呼ばれている人たちは基本的に競艇の配当金のみで生計を立てています。

一般の競艇ファンからすれば、予想にはそれなりに時間がかかるものの、予想と舟券を購入する時間を省けば、残りはすべて自由な時間になるのでとても羨ましいと感じるのではないでしょうか。

しかし現実はそこまで甘いものではありません。
競艇のプロは、レースを予想している時間と舟券を購入している時間の多くを、「競艇の勉強」に費やしています。

同じ選手であっても、その年によって調子の良し悪しが大きく変わってきますし、各選手はより勝ちやすくなるために日夜走法の研究に明け暮れています。

これまでも「全速ターン」や「モンキーターン」といった新しいターンが生まれ、それらは選手間の勢力図を一変させてしまうほどの影響力があります。
今後も競艇界を大きく変えるような走法が開発される可能性は十分あるでしょう。

一定以上の勝率を維持するためには、常に最新のトレンドを知っておく必要があるため、競艇のプロは常に競艇業界にアンテナを張り巡らし、新しい情報がないかをチェックしているのです。

コロガシをする場合も事前にレースを決める

コロガシをする場合も事前にレースを決める

ほかの公営競技ではあまり用いられませんが、競艇の舟券では「コロガシ」という買い方がよく用いられます。

コロガシとは最初のレースで得た配当金を次のレースにすべて投資し、さらに配当金を増やすための買い方です。

競艇は1コースの艇が有利という絶対的な優劣があるため堅い決着になりやすく、平均オッズが低くなりやすいため、コロガシによって配当金を増やそうとする競艇のプロはとても多いです。

しかし、コロガシをする際も決して思い付きでするのではありません。
あらかじめコロガシをするという前提で、最初のレース以降に開催される「確実に的中できるレースを探し、そのレースでコロガシをします。


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まとめ

ネットを見ていると「競艇のプロ」や「プロのい舟券師」なる人物が存在していますが、公式に認められた「競艇の舟券を購入するプロ」というのは存在しておらず、これらはあくまでも自称・他称に過ぎません。

しかしながらごく少数ではありますが、舟券の配当金のみで生計を立てている「プロ」と呼んでも差し支えないような人たちがごく少数存在することもまた確かです。

彼らはその場その場の収支で一喜一憂することはなく、中長期的に収支を見ており、あらかじめ目標金額を定めてその金額を達成できるように舟券を購入しています。

そのため、荒れるようなレースには手を出さず、さまざまなデータをチェックして「確実に予想できる」と判断したレースにのみチャレンジします。

したがって、買っても負けても事前に予想した以外のレースに手を出すことは決してありません。
高配当のレースに手を出すのは、人気とオッズが伴っていないオッズの歪みを見つけたときだけです。

一般の人からすれば予想と舟券を購入する以外はすべて自由な時間となるので、羨ましいと思ってしまいがちですが、競艇のプロは自由な時間のほとんどを競艇の勉強やトレンドチェックに費やすなどしており、決して遊んでいるわけではありません。

競艇は残念ながら舟券を買っている人たちのほとんどが負けているギャンブルです。
そのなかで一定以上の的中率を維持し、生計を立てるほどのプラス収益を常に確保するために、競艇のプロは私たちが想定している以上に勝つための努力をしています。