スジ舟券を覚えることはとても重要!コースごとの筋舟券と早見表も紹介!
スジ舟券という言葉を聞いたことはあるでしょうか。
スジ舟券は競艇で舟券を買う際のテンプレートのようなものなので、覚えておいて損はありません。
本記事ではスジ舟券の意味や知っておく事のメリット、そしてコース毎のスジ車券がすぐにわかる早見表を紹介します。
スジ舟券とは?
競艇とほかの公営競技との違いは数えきれないほどありますが、舟券を購入する上で特に重要となるのが「枠による有利不利がとても大きい」という点です。
競艇場は全国に24か所ありますが、どの競艇場であってもインコースであればあるほど有利になり、1着になる可能性が高くなります。
1号艇の1着率に関しては各競艇場ごとに異なっていますが、最も低い競艇場でも40パーセント以上、最も高い競艇場だと実に60パーセント以上の確率で1号艇が1着になります。
これだけ枠による有利不利が顕著なわけですから、何百何千というレースのデータを取っていると、そのうち「この艇が1着になったら2着はこの艇が、3着はこの艇が来ることが多い」といった、着順の偏りが出てきます。
この出やすい着順の事を「スジ舟券」だと思ってもらうと理解しやすいのではないでしょうか。
スジ舟券に関しては詳しく説明しますが、たとえば1号艇がそのまま逃げるようなレースの場合、2号艇と3号艇が外の艇をブロックしつつ追随するような展開になるのがほとんどなので、「1-2-3」がスジ舟券となります。
もちろんスジ舟券はひとつだけではありませんし、あくまでも傾向によって導き出されたものなので、新たな戦法が生み出されたりすると、スジ舟券も一変することがあります。
できれば常に最新のスジ舟券を知っておきたいところですが、スジ舟券を見つけるには膨大な数のレース結果を数値化せねばならず、一般人が最新のスジ舟券を調べるのはとても大変であるというのが正直なところです。
スジ舟券を知れば買い目を絞ることができる
競艇はもっとも当てるのが難しい3連単でも的中確率は120分の1です。
競馬で最大出頭数である18頭立ての場合、3連単の的中率が4,896分の1になってしまうことを考えると、非常に当てやすいといえるでしょう。
とはいえ、1点買いで当てられるほど簡単ではないので、3連単を買う場合は複数の舟券を購入することになります。
ところが競艇は当たりやすい分平均配当も低くなりやすく、3連単でも10枚以上買うと舟券の購入代のほうが配当金を上回る、「トリガミ」になりやすいです。
スジ舟券を知っておけば、あらかじめ購入する艇を決めることができるため余計な舟券を買う必要がなくなり、結果的に買い目を絞り込むことができます。
スジ舟券を使って舟券を買うための条件
しかしスジ舟券で舟券を購入する方法は誰でも、そのようなレースでも活用できるというわけではありません。
本項目ではスジ舟券を使って舟券を買うための条件についてまとめたので、この条件に該当するかどうかをまずはチェックしてみてください。
軸に出来る選手を予想できている
スジ舟券は1着に入る艇が分かっていて初めて活用できます。
スジ舟券を利用するしないに関わらず、「軸」になりそうな選手を決められないようなレースの舟券は買うべきではありません。
スジ舟券はレース展開が予想でき、1着に入る可能性が高い選手をはっきりと見極められるレースにのみ活用しましょう。
スタートラインを通過した時の状態が読めている
軸を見極めることができればスジ舟券を利用できるのかというと、そうではありません。
軸はあくまでも「1着になる可能性が高い艇」なので、2着または3着に入りそうな艇もある程度絞り込んでおく必要があります。
2着3着の艇を絞り込むためには「スタートラインを通過したときにどのような順序になっているか」をあらかじめ予想しておくのが一番です。
とはいえ、私たちには先のことを予知する能力が無いので、スタートラインを通過したときにどのような順序になるのかは、事前のデータなどから予想するしかありません。
もっとも有力な情報としては「平均スタートタイム」があります。
平均スタートタイムが早い選手はスタートが上手い選手なので、スタート時に先行しやすいです。
基本的には平均スタートタイムが早い選手の順にスタートラインを通過することになります。
ですが、スタートタイムは選手の体内時計など勘に頼って図っているので、直近のレースのスタートタイムも併せてチェックしておくとよいでしょう。
また、スタート展示もスタートライン通過時の隊形を見極めるのに重要なポイントとなるので、スタート展示は必ず見ておくようにしてください。
スジ舟券で舟券を買うのに適したレースとは?
軸になる選手を定めることができ、スタートラインを通過した時の隊形を見極めることができればスジ舟券を利用する準備は整ったといえるでしょう。
ただし残念ながらスジ舟券はあらゆるレースで活用できる買い方ではありません。
スジ舟券を最大限に活用するのであれば、利用するレースも厳選する必要があります。
どのようなレースがスジ舟券を活用する買い方に適しているのでしょうか。
選手間の実力差がないレース
全選手の実績などを確認して選手間の実力差を確認し、それほど実力差が無いのであれば、スジ舟券を活用して舟券を買うのには適したレースといえます。
例えばインコースがB級選手で、4コースや5コースにA1級選手が配置されているレースの場合、インコースのアドバンテージをそれほど生かすことができず、4コースないし5コースの選手があっさりインコースの選手を抜き去るという展開になりやすいです。
もちろん4コースや5コースの選手が1着になった場合のスジ舟券もあるにはありますが、そもそも選手同士の実力差があまりにかけ離れているとセオリー通りの決着にはならないので、スジ舟券通りに舟券を買ってもまったく当たりません。
しかし選手間の実力差がそれほど無いのであれば、枠の有利不利やスタートタイムの数値などがそのまま反映されるので、スジ舟券を活用しやすいです。
水面が穏やかな競艇場でのレース
スジ舟券を使って舟券を購入する場合は、水面が穏やかな競艇場を選ぶようにしましょう。
競艇場で使用されている水には「淡水」「汽水」「海水」の3種類ありますが、「汽水」「海水」に関しては潮の満ち引きの影響を受けて同じコースでも時間帯によって環境が大きく変わるので、思わぬアクシデントが発生する可能性があります。
一報淡水の競艇場や海水や汽水を使用していても、コースの形状がプールのようになっていて潮の満ち引きの影響がない競艇場であれば水面の変化はそれほど無いため、イレギュラーな事態にはなりにくいです。
ただし水面が穏やかな競艇場であっても、風速5m以上の強風となった場合は有利不利が大きく変わるので、スジ舟券を活用するのは辞めておいたほうがよいでしょう。
中盤以降のレース
競艇では「節」という単位でレースが進行していて、1節は4日から7日間の日程となっています。
まず予選が開催されて各選手は数レース走り、その順位の合計点が高い選手が準優勝戦、準優勝戦の上位選手が優勝戦に勝ち進み、最終的な優勝者が決まる、という流れです。
同じ競艇場でも季節や日程によって条件が変わってくるので、選手たちは最適な状態に調整しながらレースに臨むのですが、予選段階ではまだ選手たちも競艇場の状況を探っている状態であり、モーターの調整は完成していません。
しかし中盤以降になると競艇場の状態がだんだんと把握できるため、モーターやプロペラを最適なものに調整できます。
スジ舟券で舟券を購入するのであれば、モーターやプロペラの調整が最適なものとなる中盤以降がおすすめです。
通番以降は選手のポテンシャルが存分に発揮できる状態なのでイレギュラーな事態になりづらく、セオリー通りの結果となる可能性が高いので、データをもとに導き出されているスジ舟券を導入するのにうってつけの条件となっています。
各コース毎のスジ舟券を紹介!
本項目では実際に各コースごとのスジ舟券を紹介します。
簡単な解説とともに表も掲載しているので、舟券を購入する際の参考にしてみてください。
1コースが1着
スタート時の状況 | 2着に入る艇 | 3着に入る艇 |
揃っている | 2,3番 | 全 |
2コースが凹む | 3,4番 | 全 |
3コースが凹む | 2,4,5番 | 全 |
2,3コースが凹む | 4番 | 全 |
競艇の全レースで最も多い状況が1コースが1着となるパターンです。
1コースが1着になる状況というのはいわゆる鉄板レースに当たり、順当な結果になる事が多いのでスジ舟券を導入しやすい条件といえるでしょう。
まず、スタートが横一線の場合、2,3コースの艇が外の艇を中に入れまいと壁の役割をするので、1号艇の続いてゴールするのは2,3コースの艇のどちらかになる可能性が高いです。
2コースの艇が出遅れた場合は3コースの艇が1コースの艇に次ぐ場合が多いのですが、3コースの艇が勝負を仕掛けた場合はカドの4コースの艇にもチャンスが生まれます。
したがって2着には3,4コースの艇を選ぶとよいでしょう。
また、3コースの選手が抜けた実力の割合は1コースの艇に先着することもあります。
3コースの艇が出遅れると2,4コースの艇が有利になるので、この2艇を2着にした買い目がおすすめで、2,3コースの艇が両方とも出遅れた場合は壁が一切なくなるので、カドの4コースの艇が攻めやすくなります。
3着はどの艇にもチャンスがあるので、全艇流していくのがおすすめです。
2コースが1着
スタート時の状況 | 2着 | 3着 |
まくる | 3,4番 | 3~6番 |
差す | 1,3番 | 1,3,4,5番 |
2コースが先行した場合、まくるか差すかで有利な艇が変わります。
まくった場合は内側の1コースと2コースの艇が前に行けなくなるので、2コースの艇よりも外側の艇が有利となり、2、3着は3コースから6コースの艇になることが多いです。
内側から差された場合は1コースの艇の進路に影響がないので、1コースの艇と3コースの艇が1着になることが多く、3着には6コースの艇を除いて4艇を購入してくとよいでしょう。
3コースが1着
スタート時の状況 | 2着 | 3着 |
まくる | 4,5番 | 1,4,5,6番 |
まくり差し | 1,4番 | 全 |
3コースが先行した場合、まくり、まくり差し、いずれにおいてもすぐ内側の2コースはかなり厳しい状況になり、3着以内には入れないことが多いです。
まくった場合は内側の1コースも同じく厳しい状況となり、結果3コースのすぐ外側の4,5コースに有利な展開になります。
3着には2コースを除き全艇にチャンスがあるので、流しておきましょう。
まくり差しの場合も同じく2コースが最も不利になりますが、1コースはまくられたときほど苦しい状況にはないので2着に入るチャンスは大いにあります。
3着は全艇にチャンスがあるので、すべて買っておくのはおすすめです。
4コースが1着
スタート時の状況 | 2着 | 3着 |
まくる | 5,6番 | 1,5,6番 |
差す | 1,5番 | 全 |
まくり差し | 1番 | 全 |
カドの4コースはさまざまな戦法で攻めることができるので、どういった攻め方で先着するかによって有利不利がかなり変化します。
まくった場合、内側の3艇はすべて前に行けなくなり、4コースより外の5,6コースが4コースに次いで前に行きやすくなります。
差しが決まった場合、進路を塞がれる2,3コースは不利となりますが、1コースはそれほど影響を受けないので2着になりやすく、4コースのすぐ外側の5コースも4コースを追随して前に行きやすいです。
まくり差しを4コースが決めると1コース以外が前に行けなくなるので1コースの艇が2着になる事が多いので、2着は1コース固定でよいでしょう。
3着はまくりの場合は1,5,6コースのそれ以外の決まり手の場合は全艇で流すようにしてください。
5コースが1着
スタート時の状況 | 2着 | 3着 |
まくり、まくり差し | 1,6番 | 全 |
5コースが先着した場合は1コースと5コースのすぐ外側の6コースが先行しやすくなります。
3着は全艇チャンスがあるので流しておきましょう。
6コースが1着
スタート時の状況 | 2着 | 3着 |
差し、まくり、まくり差し | 1,5番 | 全 |
6コースが1着の場合はそれより外の艇が居ないので、1コースとすぐ内側の5コースに有利な展開となります。
3着は5コースが1着の時と同様に全艇流しておくとよいでしょう。
ただし、6コースが1着と予想できるようなレースの場合は万舟券など高額配当になる可能性が高いです。
取りこぼしを防止するという意味でも、2着に入りそうな艇をもう1艇増やしても良いかもしれません。
まとめ
競艇は枠によって大きく有利不利が出る競技です。
そのため、たくさんのレース結果を集計していくと、1着になった番号によって、2着3着になりやすい番号というのはおおよそ固まってきます。
この理論に基づいて導き出されたのが「スジ舟券」です。
スジ舟券を活用するには実力が拮抗しているレースだったり、イレギュラーな事態が起こりにくい静水面でなおかつモーターの整備なども固まってきた中盤以降が望ましいなどいくつかの条件はあるものの、買い目を大幅に減らすことができるので的中すれば利益が多くなるでしょう。
ただし、スジ舟券を使うためにはある程度の予想力を身につけなければなりません。
1着になりそうな有力選手を見つけることができ、スタート時にどういった隊形になるかを読むことができて初めて活用できる買い方です。