藤原菜希選手の1年間出場停止の真相は?経歴や師匠についても解説

藤原菜希選手の1年間出場停止の真相は?経歴や師匠についても解説

競艇界では現在200名の女性選手が在籍しており、レース場でもそれ以外の場所でも大活躍しています。

現在競艇はさまざまな宣伝効果などもあってかつてない盛り上がりを見せていますが、女性選手の活躍もその盛り上がりの一端を担っていることは間違いありません。

今回はそんな女性選手のひとり、藤原菜希選手のこれまでの経歴や彼女を語るうえで欠かすことができない、1年間の長期出場停止の真相などを紹介していきます。


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藤原菜希選手のプロフィール

藤原菜希引用元:BOAT RACE オフィシャルウェブサイト

藤原菜希選手のプロフィールは以下のようになっています。

名前 藤原菜希
登録番号 4627
生年月日 1986年4月20日
所属支部 東京
身長 157センチ
体重 47キロ
級別 B1

藤原菜希選手は大阪府出身ですが、所属は東京支部となっています。

金髪ショートカットが彼女のトレードマークで、ファンからは「なっきー」と呼ばれているそうです。

大阪出身ということもあって、お笑い担当でみんなのムードメーカー的存在であり、写真撮影のときなどはときどき変顔をしてファンを楽しませてくれます。

好きな言葉は「一か八か」だそうで、時には文字通り一か八かの勝負をしなければならないこともある競艇選手にはピッタリの言葉といえるでしょう。

現在はとある理由でB1級に甘んじていますが、本来ならば文句なくA1級に在籍するような実力を持っている選手です。

もしかするとオリンピック選手になっていたかも

もしかするとオリンピック選手になっていたかも

競艇選手は競艇の世界に飛び込むまでに様々な経歴を持っています。

競艇選手になる準備をするために自衛隊に入っていた人もいれば、学生時代すでに違うスポーツ分野でトップクラスの成績を記録している人もいますが、そんななかでも藤原選手の経歴は飛び抜けているといってもよいでしょう。

実は藤原選手はその当時女性空手選手の中でも最強と呼べる存在でした。

空手選手だったころの経歴を簡単にまとめると、中学時代に初段に昇格・全国大会3連覇、平成18年には全国空手道選手権大会優勝、さらに平成20年には世界空手道大会で優勝しています。

つまり文字通り世界最強の女性空手家だったのです。

あまりに強すぎて空手をやっていたころの藤原選手は「偉才童子」というまるで漫画のタイトルのような異名が付けられるほどでした。

もしも競艇の世界に飛び込んでいなかったら、藤原選手はオリンピックの舞台で私たちにその実力を見せつけていたのではないでしょうか。

競艇をはじめようと思ったきっかけ

競艇をはじめようと思ったきっかけ

中学高校と、空手の世界では敵なしの強さだった藤原選手ですが、実は高校の頃から空手を辞めたくて辞めたくて仕方なかったそうですが、大学への推薦入学の話があったため、仕方なく大学入学後も空手を続けていました。

今度こそ空手を辞めようと、空手にまったく関係のないところで働くため就職活動を行っていたところ、後輩から「競艇選手育成入学規定が変わる」ことを知ります。

実は競艇選手に少し興味を持っていたのですが、当時は年齢制限にすでに引っかかっており諦めていました。
ところが規定が変わり、制限年齢が引き上げられた上に「特別枠」という枠が設けられたことから藤原選手にも入学できるチャンスが到来し、このチャンスを逃す手は無いと入学試験を受けて見事に合格します。

公式ホームページにはボートレーサーになりたかった理由を「ボートに乗りたかったから」とシンプルに答えていましたが、実はこのような深い理由で競艇選手を目指すことになったのです。

師匠はあの超有名人

3857引用元:BOAT RACE オフィシャルウェブサイト

藤原菜希選手の師匠は、競艇をたしなんでいる人ならば知らない人はいない「ミスター3度」こと、阿波勝也選手です。

デビュー食後から藤原選手は阿波選手に師事を受け、ミスター3度直伝の「チルト3度仕様」のプロペラ調整の仕方を学んできました。

阿波選手は6コースからの豪快な抜き去りが持ち味なので、「一か八か」を信条としている藤原選手との相性は抜群といえるでしょう。

いつか藤原選手と阿波選手が一緒のレースに出場し、まくりやまくり差しを争う姿を見てみたいものです。

オフの時間は焼肉屋さんめぐりを満喫

オフの時間は焼肉屋さんめぐりを満喫

オフの日は愛犬と遊んだり、買い物を楽しんだりといった過ごし方をしている藤原選手、特に焼肉が大好物で、レース終わりには必ずといって良いほど焼肉を食べに行き、休日は美味しい焼き肉屋さん巡りをすることが何よりの楽しみだとインタビューなどで語っています。

漫画は「ワンピース」や「進撃の巨人」といった少年漫画や青年漫画を愛読し、パチスロにも行ったりするなど、どちらかといえば男性的なオフの過ごし方をしているようです。
空手漬けの日々だったので自然とそのような過ごし方になってしまったのでしょうか。

藤原選手のレーススタイル

藤原選手のレーススタイル

藤原菜希選手最大の武器は、師匠である阿波勝也選手直伝の超攻撃的なまくりです。

阿波選手からアウトコースから相手を抜き去る性能に特化したボートになるような整備方法を学んでいるので、6号艇でのスタートになっていたとしても、チャンスとあれば果敢にまくりやまくり差しを狙ってきます。

特にレディース戦の場合は、相手選手の力量にもよりますが、たとえアウトコースの艇での出走だったとしても、簡単に舟券から外さないほうがよいでしょう。

とある行為によって1年間の出場停止処分を受ける

とある行為によって1年間の出場停止処分を受ける

藤原選手の事を語るうえでどうしても外すことができないのが、2020年2月に即刻帰郷になってからの1年間という長期に渡る出場停止処分です。

競艇をずっと追いかけている人にとっては様々な物議を醸しだした大事件であり、知っている人も多いかと思いますが、ここでは改めて事件の詳細を詳しく解説していきます。

どうして1年間の出場停止となった?

大事件が発生したのは2021年2月20日、尼崎競艇場で開催されていた「特別ヴィーナスシリーズ第4戦 UCCカップ」4日目の第9レースにおいてです。

このレースに藤原選手は1号艇で出走、有利な状況でのレースであり、大きなミスが無ければ勝利はほぼ確実となるであろう状況でした。

レースがスタートすると、藤原選手は安定した走りで第1ターンマークをトップで周回、そのまま後続の猛追を交わして1周目を回り終えます。

その後2周目第1ターンマークでの攻防で、5号艇の中里選手がほかの艇ともつれ、エンストしてしまいますが、藤原選手が最終第1ターンマークに差し掛かろうとした際にエンジンが回復、レースに復帰しました。

すると、藤原選手はラストのターンマークを周回した後で減速をした状態でゴールインします。

レースは藤原選手の勝利で幕を閉じたのですが、その後審議となり、審議の結果、肘荒選手は「騒擾(そうじょう)を惹起(じゃっき)する可能性のある航法」とみなされてしまい、重大な違反行為にあたるとして即刻帰郷の処分を受けることとなってしまいました。

なぜ突然減速したかについては様々な憶測が流れましtが、可能性として高いのは、中里選手が不完走となってしまわないように藤原選手が配慮したという理由です。

競艇では先頭の艇がゴールインしたのち、30秒以内にゴールインできなければ、「不完走」となり失格という判断を下されます。

良いように言えば、藤原選手は山里選手に情けをかけたと言えますし、悪く言えば真剣勝負で慣れ合ってしまったと言えるでしょう。

どちらにしてもお金を賭けている人がいる競艇において、このような順位に影響してしまうような行為を故意にすることは重大な違反行為であることには変わりなく、藤原選手には即刻帰郷という最も重い処分が下されたうえに、1年間出場停止という最大級のペナルティまで科せられることとなりました。

ファンなどの反応

藤原選手の減速行為に関しては、映像を見る限り減速していると言われれば確かに減速していると感じる程度のものでありますし、藤原選手は結局トップでゴールしたので順位にも変動はありませんでした。

とはいえ行為そのものは真剣勝負に水を差すものであり、大部分が批判的な意見です。

「そういう事をする選手だと思わなかった」「二度と舟券は買わない」といった厳しい意見が多い一方で、一部のファンからは「もっと好きになった」という意見もありました。

そして、1年間出走停止という処分に関しては、犯してしまった行為に対してあまりにも重すぎるのではという意見も多く寄せられています。

「公営競技であり、命の危険もあるから厳しいルールにするのは仕方ないが、良心から犯してしまった行為に対してこの処分は過剰すぎるのでは?」というのがファンの正直な気持ちでしょう。

実はこのような厳しい処分になってしまったのには理由があります。

この事件のほんの少し前、西川昌期希選手による極めて悪質な八百長事件が発覚したばかりでした。

そのすぐ後で藤原選手の事件が起こってしまったため、このような過剰に厳しい処分になったのでしょう。

2021年6月からレースに復帰

藤原選手は2021年6月に出場停止の期間が終了したため、6月21日に開催されていた丸亀競艇場でのレースにて復帰しました。

復帰1節目は1年のブランクがあり苦戦したものの、復帰2戦目で早くも1着2回、2着3回、3着2回という大活躍、元A1級の実力をいかんなく発揮しています。

この調子でいけばあっという間に元のA1級に戻れるでしょう。

またG1レースなどで大外から豪快にまくりを決める藤原選手の姿を見たいものです。

休み中はなにをしていた?

休み中はなにをしていた?

1年間という長い休みの間、藤原選手は何をしていたのでしょう。

SGレースにしょっちゅう出ているようなトップクラスの選手の場合、長期休みになると旅行に行ったりするなど、逆に休みを満喫している人もいます。

しかしそこまでに達していない競艇選手だとそうはいきません。

今回の場合、1年間ほぼ収入が入ってこない状態なので、いかに元A1級の藤原選手といえども、生活費を何らかの形で稼がなければいけない状況でした。

そこで藤原選手は「引っ越し」のアルバイトを選択し、日々身体を動かすことも兼ねて生活費を稼いでいました。

また、そのほかにもパーソナルトレーニングを受けたりしてトレーニングにも励んでいますし、レースには出れないものの、ボートに乗ることは出来ていたので、操縦などのトレーニングはそれなりに出来ていたようです。

そして休み期間中には「釣り」や「ゴルフ」という新しい趣味もスタートさせ、適度に気持ちをリフレッシュさせることも忘れていません。

いつでも万全の状態で復帰できるよう準備していたからこそ、復帰2節目でしっかりと結果を残すことができたのでしょう。

まとめ

藤原菜希選手は大阪府出身で現在は東京支部に所属しています。

元々空手の世界チャンピオンであり、そのまま空手を続けていれば間違いなくオリンピックに出られるような逸材でした。

しかし本人は空手を辞めたかったらしく、入学規定が改正されて入学することが可能となった競艇選手への道を選びます。

デビュー後はミスター3度阿波勝也選手の指導を受けメキメキと上達、A1級にまで昇りつめました。

しかし2020年ゴール前に減速したことが重大な違反行為と判断され、1年間の出場停止という厳しい罰則を受けることとなります。

この処分はファンの間でも賛否両論別れ、物議となりました。

現在はレースに復帰していて、少しでも早く元のA1級に戻るように奮闘する日々を送っています。

大きな試練を乗り越えた藤原選手のこれからの活躍に期待しましょう。


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