競艇で食べている人はどのように舟券を買っている?
競艇の舟券を買っている大部分の人がひとつひとつのレースに一喜一憂し、「今日は勝てた」「今日は負けた」と同じ競艇仲間とその日の結果を話し合っているのではないでしょうか。
とはいえ、大部分の人は通算では大負けしているものです。
毎回のように舟券を買っている人は「競艇の舟券だけで食べていけたらどんなに幸せだろう」と、1度は思い描いたことがあるでしょう。
本記事では実際に競艇の舟券だけで食べていけている人は存在するのか、そして食べていくためにはどのような事を心掛ければよいのかについて解説していきます。
そもそも競艇で食べていけている人は存在するの?
競艇の舟券だけで食べていける人が実際に存在するかどうかですが、そもそも競艇の舟券を買い続けていてプラス収支に出来ている人自体が推定ではありますが、全体の10パーセントにも満たないといわれています。
そのなかで、さらに競艇の舟券の配当のみで生活できている人となると、恐らくですが1,000人に1人いるかどうか、という感覚でしょう。
競艇の舟券は的中させれば配当金を受け取ることができる「ギャンブル」です。
したがって、理論上競艇の舟券を買っているお金よりも配当金のほうが大幅に上回っていれば競艇の舟券だけで生活していくことは可能ではあります。
しかし、実際にそれを継続するということがいかに困難であるかは、実際に競艇の舟券を買い続けている人が身に染みて体感しているのではないでしょうか。
娯楽で競艇を楽しんでいる人は競艇だけで生活はできない
競艇の舟券をプラス収支にするという目標であれば、少し努力すれば決して不可能なことではありません。
ところが競艇の舟券だけで食べていく、つまり生活し続けることを目標とするならば並みの努力では達成できません。
それでも競艇の舟券だけで生活をしたいというのであれば、まずは今までのような気持ちで競泳の舟券を買うことを止めることから始めましょう。
競艇を娯楽の一部として楽しんでいる間は、競艇だけで生活していくことは不可能です。
それ以前にプラス収支にすることさえなかなか難しいでしょう。
競艇で食べている人は競艇を投資と考えている
実際に対面したわけではないので直接聞いたわけではありませんが、競艇で食べている人は恐らく競艇をスポーツやギャンブルとは捉えていません。
競艇を「投資」のひとつと考えて舟券を買っています。
投資というのは、「株券」や「外貨投資」「仮想通貨」のように実体がありません。
画面上で「数字」を見て買うか買わないか、そして売るかを判断して取引して収益を得ます。
それと同じで、競艇に関するさまざまなデータのみをチェックして舟券を買い、配当金を受け取っています。
競艇を長年やっていると、どうしても「ひいきの選手」というのが出てきてしまいます。
そういった、いわゆる「推し」の選手を持ってしまうと、ついつい採算度外視で応援のために舟券を買ってしまいがちですが、舟券を投資として捉えている人にはそのような感情が入り込む余地は一切ありません。
レース結果に一喜一憂しない
先に紹介した「ひいき選手を持たない」のと関連していますが、競艇で食べている人たちはレース結果に一喜一憂することは決してありません。
レース結果に一喜一憂して感情が先行してしまうと、どうしても「次こそは負けを取り返す」「今回の配当金を次のレースに賭ければもっと儲かるかもしれない」といった舟券の買い方をしてしまいます。
このように、感情に任せて舟券を買ってしまうというのは、舟券で食べていこうと考えるのであればご法度といってもいいくらい良くない買い方です。
レース結果に関しては「当たった」「当たらなかった」だけを確認し、それ以上の感情は出さないようにしましょう。
競艇の醍醐味のひとつといえば白熱のレースですが、競艇を投資目的にしているのであれば、むしろレースのライブ中継や動画などは一切見ないほうがよいです。
長期的に収支計画を立てている
競艇の舟券を買っている多くの人は、その場その場で「勝った」「負けた」の判断をしています。
そういった人は、大まかには「買っている」「負けている」という認識はあっても、正確にいくら勝っているのか、いくら負けているのかについては把握していません。
投資を継続していくうえで最も重要なのは「勝つ事」ではなく「負けない事」です。
負けないようにするためには、現在いくらプラスになっているか、逆にいくらマイナスになっているのかを正確に把握しておく必要があります。
そして、投資は1日1週間で結果を出すようなものではありません。
その日その日の収支結果の確認は必要ですが、収支計画そのものは数か月単位でプランを立てます。
競艇の舟券をずっと当て続けるのは未来を予測できる神様でも無い限り不可能です。
その日その日の結果でうろたえたりせず、収支計画を達成できるような舟券の買い方をしていきましょう。
一獲千金を狙うような買い方はしない
競艇の舟券を買っていて、もっとも嬉しい瞬間は「万舟券」を的中させたときです。
万舟券は100円が1万円以上の配当になるため、投資目的で舟券を買うならば万舟券を当てるのが一番効果的だと考える人もなかにはいるでしょう。
しかし、万舟券はそう簡単に当たるものではありません。
自分の周りの競艇ファンのなかで万舟券を当てたという人はどれくらいいるでしょうか。
恐らく居たとしても数名で、全く居ないという人も多いはずです。
それくらい万舟券というのは当てにくい舟券ということが言えます。
「負けない事」を最優先にする投資において、的中率の低い舟券を買うというのは基本的な理論に反していますし、そのような舟券を買った時点ですでに「ギャンブル」に変化してしまっています。
競艇で食べていくつもりであれば、一獲千金を狙うような買い方はしないでおきましょう。
徹底的にデータ収集をしている
競艇の舟券を買うための費やす時間を考えてみると、レース展開を予測して買い目を絞る時間はそれなりに必要ですが、舟券そのものを購入する時間はほんの数分程度でしょう。
今では「ボートレース」の公式アプリを使えば競艇場や場外販売所にいかなくとも自宅や出先でいつでも舟券を買うことができます。
そのため、「競艇の舟券だけで生活している人は自由な時間がたくさんあって羨ましい」と考える人も多いでしょう。
しかしそれは大きな間違いです。
競艇だけで食べている人は、競艇のレースを予想し、舟券を買っている時間以外はその大部分をデータ収集や競艇の勉強に充てています。
競艇は勝敗がすべての世界ですし、競艇のボートを操るのは人間ですから、同じ人が同じように勝ち続けているというわけではありません。
各選手の成績は毎年変わり、これまでとは比べ物にならないような好成績を記録する選手が毎年のように現れます。
毎日のようにデータ収集し、調子の良い選手をいち早く察知すれば、多くの人が気付いてオッズに反映される前にその選手の舟券を買うことができ、大きな利益が見込めます。
「儲かる」レースではなく「当たる」レースを買っている
競艇で食べている人は、一獲千金を狙うような舟券の買い方はしないと解説しました。
競艇で食べている人がどのような舟券を買っているのかというと、答えは単純明快で、「当たる」レースの舟券を買っています。
競艇には1号艇が圧倒的に有利である、という全競艇場共通の特徴があります。
この特徴を最大限に利用しつつ、2着3着に入りそうな艇も厳選できるようなレースが競艇の舟券で生活している人にとって、もっとも狙い目のレースとなります。
こういったレースをたくさん見つけられれば見つけられるほど安定した収益を得ることができるのですが、レースをたくさん見つけるためには、日ごろから競艇に関するデータを徹底的に調べて知識を蓄えておくしかありません。
勝てるレースで多額の収益を得られる買い方をする
競艇で食べていけるだけの収益を得ている人は、「勝てる」と判断したらお金を惜しむことはしません。
もちろん生活費まで賭けたりすることはありませんが、数万円単位のお金は平気で投資します。
競艇の場合、A1級の選手が1号艇でそのほかの選手も絞り込みやすいレースの場合、3連単でも10倍以下の配当となるケースが多いです。
例えば配当が5倍のレースに1,000円投資しても配当金はたった5,000円です。
しかし、同じ5倍のレースでも10万円投資すれば、50万円になって返ってきます。
差し引き40万円の利益なので、これだけの利益があればとりあえず食べていくことは可能でしょう。
競艇で食べている人は、確実に勝てると確信が持てるレースを見つけ、そのレースに集中投資しているのです。
勝負するレースは1日数レース
レースの予想を真剣にすると、各選手のデータや一緒に出走する選手との相性、積んでいるモーターの性能や競艇場の特徴など、調べなければならないことがたくさんあり、買い目を予想するまでかなりの時間を要します。
さらに全レースのなかから「勝てる」と確信できるレースを探さなければならないので、競艇で食べている人が実際に舟券を買うレースというのは多くて1日数レース程度です。
その数レースに多額のお金を投資し、確実に利益を得ています。
舟券を買わない日もある
競艇で食べている人は、自分が確実に「勝てる」と確信したレースの舟券しか買いません。
一発勝負とはいかないまでも、ひとつのレースにかなりのお金を投資するので、万が一外れてしまうと一気に窮地に立たされます。
もし、その日のレースで「勝てる」と確信したレースが無ければ、無理に舟券を買うようなことはせず、次のチャンスをじっと伺います。
競艇の収入だけで一生生活し続けることは難しい
競艇舟券で食べていこうと考えるのであれば、少なくともこれまでに紹介したことを実践できなければ難しいでしょう。
そして、実際に実践できたとしても競艇の収入だけで一生生活し続けるというのは大変難しいです。
なぜ競艇の舟券だけで生活し続けることが難しいのかを検証していきましょう。
的中させなければ精神的に安定しない
あらためて言うまでもありませんが、競艇で食べていくためには競艇の舟券を当てて配当金を受け取らなければ実現できません。
そのために長い時間をかけてさまざまなデータを調べ上げ、「当たる」と確信したレースの舟券を購入するわけですが、データだけでレースのすべてを見極められるわけではありません。
例えばレース開始直前に急に風が強くなったとしても、中止とならない限りレースは実施されます。
風がレースに与える影響は強く、事前に立てた予想がまったく役に立たないことも多々あるでしょう。
更に無事想定した条件でレースがスタートしたとしても、舟券を購入している選手がレース中に転覆してしまえば、その時点で購入した舟券はハズレになってしまいます。
どのような状況であれ、的中しなければ収益はゼロです。
長期的な計画を立てていたとしても、不的中が続けば精神的に不安定になってしまい、まともな予想を立てることすら難しくなってしまう恐れがあります。
人と接する機会が少ないので精神的に追い詰められやすい
精神的に追い詰められてしまった時の一番の解決策は、親しい人に現状を聞いてもらうことです。
親しい人であれば現状に共感してもらえたり、良いアドバイスをもらえたりすることもあるでしょう。
そういった見返りが無くても、話を聞いてもらえるだけで精神的負担は大きく軽減します。
ところが競艇で生活している人の場合、予想や舟券を買う時間以外はほぼ競艇に関する勉強やデータ収集に充てなければ勝ち続けることは難しいです。
外に出る機会もほぼ無いですし、そもそも競艇の舟券が当たらないという悩みを他人に離しても満足のいくような回答はもらえないどころか、舟券を買うのを止めるように忠告される可能性のほうが高いでしょう。
舟券が当たらないというだけでかなり精神的に追い詰められているのに、その悩みを誰にも相談できず、解決策も見つからないとなると、精神的ダメージは想像を絶するものになるのではないでしょうか。
競艇で食べれるならほかのビジネスでも成功する
競艇で食べ続けるためには、毎日膨大なデータを調べ上げ、当たるレースを探さなければいけませんし、そこまで努力しても実際に勝てるかどうかは未知数です。
そういった条件でも勝ち続けている人はお金を増やす、つまり資産を運用するという才能にとても長けている人といって間違いありません。
競艇で食べていけるのであれば、恐らくほかのビジネスに手を出したほうが何倍も楽、そして確実に資産を増やすことができるでしょう。
まとめ
実際に調べたデータがあるわけではありませんが、競艇でプラス収益に出来ている人は全体の10パーセントにも満たないといわれています。
さらに競艇の配当金だけで食べていけているという人は、恐らく1,000人に1人程度でしょう。
競艇の舟券だけで食べている人は自由な時間がたくさんあって羨ましいと思う人もいるかもしれませんが、実際はそのようなことはありません。
常に利益を得るためには空いた時間で競艇に関するデータを徹底的に調べたり、全レースの出走表などをチェックして確実に「勝てる」レースを見つけ続ける必要があります。
そこまで努力しても、競艇には不確定要素がいくつもあり、予想通りの結果にはならないことも多いです。
不的中が続けば精神的に追い詰められますし、悩みを相談できる内容でもないので競艇の舟券で一生生活し続けるのはほぼ不可能に近いでしょう。
競艇で食べていけるだけの資産運用能力があるのであれば、ほかのビジネスに手を出したほうがずっと楽です。