競艇の歴代賞金王と生涯獲得金ランキングを紹介!

競艇の歴代賞金王と生涯獲得金ランキングを紹介!

競艇を長年楽しんでいる人も、「競艇選手がどれくらい稼いでいるのか」「生涯でもっともたくさん稼いでいる選手が誰なのか」についてはあまり知らない人もいるのではないでしょうか。
競艇選手はランクによって稼いでいる額は異なります。
今回は、歴代賞金王とこれまでの生涯獲得賞金ランキングを紹介していきます。


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賞金王はどのように決められるのか

競艇選手の平均年収は、だいたい1,600万円程度だといわれています。
現在サラリーマンの平均年収がおよそ420万円ほどだといわれているので、それと比較してもかなり高収入だといえるでしょう。

競艇では選手をランク付けしていて、A1級選手の平均年収はおよそ3,300万円と飛びぬけていますが、一番下のB2級選手でも平均年収500万円と、サラリーマンの平均年収よりも少し多いです。

競艇選手は1日に、1・2レースに出場し、出場するだけで報酬が発生します。
すべてのレースで、最下位だった場合、だいたい250万円程度の報酬しかないといわれていますが、抽選で内枠を引き当てて、上位に入るだけで最低限生活していくだけの年収は獲得できます。

そんな競艇では毎年「賞金王」が選出されます。
賞金王は文字どおり、その年に獲得した賞金が最も多い選手が選ばれ、選手にとってとても栄誉ある称号といえるでしょう。

レースに勝つためには運の要素も少しありますが、やはりそれ以上に実力が必要なので、賞金王に選出された選手がその年におけるナンバーワン選手と思っておいて間違いないでしょう。

ちなみに競艇のレースのなかでも最高峰とされているSGレースの中に、「賞金王決定戦」というレースがありますが、このレースに優勝した選手がそのまま賞金王に選出されるというわけではありません。
しかし、「賞金王決定戦」の優勝賞金は1億円と、ほかのレースとは桁違いとなっているので、このレースの勝者がそのまま賞金王になるケースがほとんどです。

過去の歴代賞金王は?

過去12年間の歴代賞金王を以下の表にまとめてみました。

選手名 獲得賞金
2010年 中島孝平 1億9,321万5,000円
2011年 池田浩二 2億5,019万9,000円
2012年 山崎智也 1億6,351万2,000円
2013年 池田浩二 1億9,823万3,000円
2014年 菊池浩平 1億6,954万9,000円
2015年 山崎智也 2億2,933万円
2016年 瓜生正義 2億1,373万4,000円
2017年 桐生順平 2億1,224万1,000円
2018年 峰竜太 2億292万4,000円
2019年 石野貴之 2億2,564万2,666円
2020年 峰竜太 2億5,302万7,000円
2021年 瓜生正義 1億7,278万2,000円

過去12年間では、「池田浩二」選手、「山崎智也」選手、「峰竜太」選手、「瓜生正義」選手がそれぞれ2度賞金王に輝いています。
比較データとして、過去12年間の賞金王決定戦の優勝者も表にまとめました。

選手名
2010年 中島孝平選手
2011年 池田浩二選手
2012年 山崎智也選手
2013年 池田浩二選手
2014年 茅原悠紀選手
2015年 山崎智也選手
2016年 瓜生正義選手
2017年 桐生順平選手
2018年 峰竜太選手
2019年 石野貴之選手
2020年 峰竜太選手
2021年 瓜生正義選手

両方の表を比較しても分かるように、ほとんどの年代で賞金王決定戦の優勝者がそのままその年の賞金王に選出されていますが、2014年度は賞金王と賞金王決定戦の選手が異なっています。

この年の賞金王決定戦を制した茅原悠紀選手は6号艇ということもあり、オッズも過去10年間で最も高いものとなっています。
この結果を見ると、茅原選手が賞金王決定戦を制することは大波乱だったということがわかります。

茅原選手はこのレースを制して大金を手に入れましたが、そのほかのレースで菊池選手が好成績をおさめていたため、惜しくも賞金王にはなれませんでした。

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生涯獲得賞金ランキングを紹介

ではこれまでの競艇の歴史において、もっとも賞金を獲得している選手は誰なのでしょうか。
これまでの生涯獲得賞金についても10位から1位までを表にしてみました。
なお、以下の表は2019年3月時点でのランキングとなっています。

選手名 獲得賞金
1位 松井繁 36億9,634万円
2位 今村豊 28億9,290万円
3位 山崎智也 24億8,094万円
4位 今垣光太郎 23億5,583万円
5位 植木道彦 22億6,184万円
6位 濱野谷健吾 21億5,948万円
7位 瓜生正義 20億8,534万円
8位 太田和美 20億5,572万円
9位 田中信一郎 21億5,948万円
10位 服部幸男 19億2,027万円

表を見ると、1位の松井繁選手と2位の今村豊選手の獲得賞金が飛びぬけて多いことが分かります。
このふたりの座は当分の間揺らぐことはないでしょう。

しかし、3位以下の選手はそれほど差はないため、数年後には大きく順位が変動している可能性も十分あります。
とはいえ、この表に名前が載っている選手は、いずれの選手も競艇の歴史に名前を刻むような名選手であることは間違いありません。

【10位】服部幸男選手

服部幸男選手(出典: BOATRACEオフィシャルサイト)

服部幸男選手は、静岡支部に所属するA1選手です。
服部選手は若干21歳の若さで競艇最高峰のレースSG競走に優勝し、当時大きな話題となりました。
1992年に生み出したこの記録は未だに破られておらず、いかにこの記録がすごいものかが分かります。
また、現在では決まり手のひとつとなっている「まくり差し」を編み出すなど、競艇界に新たな歴史を作った選手のひとりです。

【9位】田中信一郎選手

田中信一郎選手(出典: BOATRACEオフィシャルサイト)

田中信一郎選手は、大阪出身で大阪支部に所属しているA1選手です。
田中選手は「賞金王決定戦」に3度優勝しているという記録を持っていて、この記録は歴代最多となっています。
賞金王決定戦で優勝するにはもちろん運も必要ではありますが、運だけでは3度も優勝できません。

実力も超一流選手であるという何よりの証拠です。
最大の魅力は豪快という表現がピッタリの全速ターンで、インコースで出走したときは高い確率で1着を堅守します。

とはいえ、強引にインに入ってくるようなことはせず、たとえインコースでなくてもしっかりとレースを作って上位に食い込む実力を持っている選手といえるでしょう。
大阪支部ということもあって話術には定評があり、トークショーはファンに大好評です。

【8位】太田和美選手

太田和美選手(出典: BOATRACEオフィシャルサイト)

太田和美選手は、大阪支部所属のA1選手です。
デビュー戦は地元の住之江競艇場だったのですが、いきなり優出して注目され、「怪物くん」という異名をつけられていた時期もありました。
SG戦の優勝回数は7回と輝かしい成績を残しており、現役生活20年を経過した現在も一線級の活躍をしている選手です。
また、風貌がイチロー選手に似ていることから、「水上のレーザービーム」という異名も持っています。

【7位】瓜生正義選手

瓜生正義選手(出典: BOATRACEオフィシャルサイト)

瓜生正義選手は福岡支部所属のトップレーサーです。
名前が「正義」ということもあって、「正義のヒーロー」というとてもカッコいい愛称をつけられています。
生涯獲得賞金トップ10に名を連ねる瓜生選手ですが、実は期待されつつデビューしながら、12年間SG戦の優勝とは無縁だったという苦労人です。

しかし、1度優勝してからは5年連続SG戦で優勝するなど、快進撃を遂げています。
瓜生選手の得意技といえば、その操舵技術を生かした全速ターンですが、近年はスタートのミスも少なくなっているなど、全てにおいてトップクラスの実力を持っています。

【6位】濱野谷憲吾選手

濱野谷憲吾選手(出典: BOATRACEオフィシャルサイト)

濱野谷憲吾選手は東京支部所属のA1選手です。
プロの競艇選手としての経験は20年以上のベテラン選手ですが、20代、30代の頃は端正なルックスをしていて女性ファンからもとても人気がありました。

SG競走での優勝経験は4度と、ランキングに入っている選手の中では多くはないですが、1996年からSG競走にまったく出走していない年はないという、驚異的な選手です。

また、競艇漫画である「モンキーターン」の主人公、波多野憲二のイメージモデルとなったといわれています。
モンキーターンの主人公のモデルということもあり、スピードに乗ったターンが得意技ですが、それだけではなくその時のレース場の状況に合わせてモーターを調整する整備力にも定評があります。

【5位】植木道彦選手

植木道彦氏は現在は既に引退しており、競艇を今よりもメジャーなものにするべくさまざまなイベントに出演し、尽力しています。
古くからの競艇ファンの間では知らない人はいないと言っていいほどの名選手です。
選手時代の戦績はSG競走10勝、2002年度は年間獲得賞金の新記録を樹立するなど凄まじく、あまりの強さに「艇王」という異名をつけられました。

【4位】今垣光太郎選手

今垣光太郎選手(出典: BOATRACEオフィシャルサイト)

今垣光太郎選手は50歳を超えてベテランの域に入っていますが、現在も福井支部の絶対的エースとして君臨するA1選手です。
そのダンディなルックスから女性ファンからの人気が高いですが、SG競走優勝9回とその実力も歴代トップクラスといえるでしょう。

ちなみにお父さんも競艇選手で、お子さんも現在養成学校に通っています。
お子さんが選手になれば親子3代で競艇選手ということになり、これは史上初とのことなので、実現すれば大きな話題になるでしょう。
かつてはレース直前になると我を忘れるほど興奮する猪突猛進型でしたが、ベテランになった今では冷静さもしっかり持つようになっています。

とはいえ、勝負どころでは思い切ってスタートをしたり、インコースを積極的に狙っていくなど、勝負師といったレース展開はまだまだ健在です。

【3位】山崎智也選手

山崎智也選手(出典: BOATRACEオフィシャルサイト)
現在競艇界にはイケメン選手が増えてきており、女性ファンが増える一因になっていますが、山崎智也選手はイケメンボートレーサーの先駆けともいえる名選手です。
「艇界の貴公子」ともいわれるほどの端正なルックスが目を引きますが2015年には賞金王に輝くなど、大きなレースでもしっかり結果を残しています。

特に賞金王となった2015年の活躍はすさまじいものがあり、1年間でSG競走に3回優勝していて、向かうところ敵なしといった印象でした。
近年は競艇選手の職業病ともいえる腰痛に悩まされ、思うような成績は残せていませんが、それでも勝てるレースではしっかりと結果を残している選手なので、インコースに山崎選手がいる場合は、買い目に含めておいたほうがよさそうです。

【2位】今村豊選手

今村豊選手(出典: BOATRACEオフィシャルサイト)

今村豊選手は競艇をやっている人で知らない人はいない、生けるレジェンドともいうべきトップポートレーサーです。
1961年生まれなのでもうすぐ還暦を迎える年齢ですが、未だにA1選手として在籍しており、SG戦にも出場しているという実績を見てもその凄さが分かります。

大ベテランですが決して偉ぶることはなく、紳士的な対応をすることから今村選手を慕う若手選手はとても多いです。
今村選手はなんといっても「全速ターン」の発案者であり、その後の競艇を大きく変えた立役者といってもよい選手といえます。
実績だけではなく、競艇界の歴史においても長く語り継がれることになる選手でしょう。

【1位】松井繁選手

松井繁選手(出典: BOATRACEオフィシャルサイト)

そして1位は大阪支部所属の松井繁選手です。
松井選手も競艇をやっている人で知らない人はいない選手で、そのあまりの強さに「絶対王者」という異名をつけられています。

まだ現役の選手ですが、これまでに稼いだ賞金の総額は36億円と2位の今村選手より8億円も多く、これまでの競艇選手の中で唯一30億円以上の獲得賞金となっています。

競艇の優勝賞金は年々増えてきてはいるものの、この記録はそう簡単に破られることはないでしょう。
競艇の最高峰レースであるSG競走にも12回優勝していて、この数字を見るだけでもどれだけすごい選手かが分かります。

最強のポートレーサーは誰か?という話をするときは必ず名前が上がる選手なのですが、養成所時代はしょっちゅう転覆しており、いつ退学してもおかしくない状態だったという、信じられないエピソードがあります。

操舵技術、整備技術どちらも超一流で、レースにおいては無理にすべて1着を狙うのではなく、最終的に勝つためにはどうすればよいかを常に考えながらレース運びをするという、したたかさも兼ね備えている選手です。

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まとめ

賞金王はその名称とおり、1年間の獲得賞金をもとに決定します。
その年の賞金王はそのままその年いちばん強い選手だといえるでしょう。
生涯獲得賞金をランキングすると、10位以内に入っている選手はいずれも10億円を超えており、どの選手も競艇の歴史にその名を長く残すことになるであろうレジェンド選手ばかりです。