競輪における堅いレースとは?特徴・条件・見つけ方などを紹介!
競輪では毎日複数の競輪場でレースが開催されます。
各レースは実施される競輪場も違えば出走する選手も全部違うので、ひとつとして同じレースが開催される事はありません。
したがってレースの予想をする前の段階である「レース選定」が的中させるためにはとても重要です。
レース選定が正しければ50パーセントは的中させたようなものと言われるほどなので、どのレースの車券を購入するかは慎重に選ぶようにしましょう。
本記事では特に的中させやすい、「堅いレース」について詳しく解説します。
競輪における堅いレースとは「鉄板レース」のこと
競輪における堅いレースというのは、世間一般的に「鉄板レース」と呼ばれているようなレースが該当します。
鉄板というのは文字通り鉄でできた「硬い」板の事ですが、この「硬い」が公営競技においては「堅い」に意味が変わり、いつしか「誰が予想しても同じ選手が一着になるという結論になるようなレース」の事を「鉄板レース」と呼ぶようになりました。
現在ではこの「鉄板」という言葉が公営競技の枠を超えて使われるようになっていて、例えば芸人さんの何度披露しても笑いを取れるような18番ネタは「鉄板ネタ」と呼んだりします。
鉄板レースの一例を紹介
競馬における鉄板レースといえば「圧倒的な強さを持つ名馬が出走するレース」でしょう。
例えば競馬を知らない人でも名前を知っているであろう名馬の一頭に「ディープインパクト」が居ますが、ディープインパクトが出走した「菊花賞」では単勝人気があまりにも集中したため、オッズが元返しの1.0倍になるという競馬では滅多に発生しない現象がおきました。
競艇では「1号艇にエース級のA1選手が配置されるレース」が鉄板レースと言えます。
では競輪における鉄板レースとはどういったレースになるのでしょうか。
ここではその一例を紹介します。
リンク先は、2022年4月14日に小田原競輪場で開催されたG3レース「北条早雲杯争奪戦」2日目の第3レースです。
このレースの出走表を見ると、1番の「齋木翔多」選手が競走得点などを含めた数値的にずば抜けて高くなっているため、この選手は軸にしておいて間違いなさそうです。
そしてその後ろを追走する5番の「巴直也」選手も競走得点が高いので1番とのワンツーも十分狙えるでしょう。
そして7番の「木村幸希」選手は2番の「吉岡伸太郎」選手の後ろを追走するとコメントで宣言しています。
これは逃げ選手の後ろをさらに逃げ選手が追走するという展開であり、後程紹介する競輪で堅いレースになりやすい条件のひとつである「二段駆け」の状態です。
したがって木村選手もかなり優位にレースを進めることができるでしょう。
2番の吉岡選手は競走得点が木村選手と比べるとかなり低く、力負けしそうな気がします。
よって、3連単を購入するならば「1-5-7」や「5-1-7」といった並びになるでしょうか。
結果は「1-5-7」であり、見事に予想通りの結果となっています。
2車複2倍を切ればかなり堅いレースといえる
競輪の車券の中で「2車複」という賭け式があります。
この車券は1着と2着の選手を順番関係なく当てれば的中となる車券です。
この2車複の倍率が2倍を切っているようなレースは俗に言う「2強レース」であるため予想がしやすく、非常に堅いレースであると言えるでしょう。
とにかく的中させたいと考えている人にとっては最も狙い目のレースです。
競輪で堅いレースが発生しやすいレースとは?
とはいえ、競輪の番組は基本的に運営側が作っているので、誰が見ても順位が分かるような「2強レース」が常に開催される事はまずありません。
それ以外にも堅いレースが発生しやすい条件を知っておかなければ、堅いレースを見つける事は難しいでしょう。
そこで本項目では競輪初心者でも比較的見つけやすい、「堅いレース」になりやすい条件を6つ紹介します。
毎日複数の会場でレースが行われている競輪では以下の条件を満たすレースが必ずひとつは見つかるでしょう。
そして以下の条件が複数該当するようなレースももちろんありますし、沢山該当すればするほど、そのレースはより「堅いレース」という事になります。
一般戦
競輪のレースは大きく「一般戦」と「グレードレース」に分かれますが、堅いレースになりやすいのは圧倒的に「一般戦」です。
グレードレースというのは条件を満たさなければ出場する事すらできず、その条件をクリアできているのはS級選手の中でもかなり上位ランクの選手たちです。
つまりグレードレースに出ているという時点でトップクラスの選手であり、そこまで上位クラスになると選手間の差はそれほど大きくなりません。
一方一般戦の場合はA級選手も出場できますが、A級選手というのは上位選手と下位選手とではかなり実力差に開きがあります。
したがって比較的選手の実力差を見分けやすく、結果的に堅いレースになりやすいというわけです。
出走数の少ないレース
競輪は7車立てと9車立てがありますが、当てやすいのは圧倒的に出走数が少ない7車立ての方です。
3連単の買い目点数で比較すると、9車立てが504通りなのに対して7車立ては210通りと、人数が2名減るだけで買い目点数は半分以下になります。
更に人数が少ない6車立てのレースなども稀に実施されたりするので、より当たりやすいレースを見つけたいという人は探してみるのも良いでしょう。
二分戦
競輪の予想をする上で切っても切れないのが「ライン」です。
競輪は個人競技でありながらレース終盤までは「ライン」という隊列を組んだ状態でレースが進行します。
このライン争いに勝利したラインは圧倒的に有利なポジションで最後の勝負に挑む事ができるので、どのラインが勝つかをまずは予想しなければ車券を的中させる事はできません。
以前は各選手の情報を見ながらラインを予想する必要がありましたが、今では出走表の中に「ライン予想」という項目があり、それを見る事で誰でも瞬時にそのレースでどのようなラインが組まれるかを知る事ができます。
ラインは長ければ長いほど強固となるので、ラインが2本だけの「二分戦」は予想がしやすく、勝てると決めたラインはかなり強固なものとなるので、二分戦は堅いレースとなりやすいです。
競輪における「二分戦」とは?判別方法や車券の買い方を徹底解説!先行一車・二段駆け
競輪にはいくつかの格言がありますが、その中に「先行一車は頭鉄板」「二段駆けは頭鉄板」という格言があります。
先行一車とは文字通り先行選手が1名しか居ないレース、二段駆けとは、先行選手が同じラインの先行選手の番手を追走している状態の事を指します。
先行一車の場合、先行選手は他の選手に一切邪魔される事なく終始自分のペースで走る事が出来るため、後続の選手が全く追いつけないような逃げ切りをする事が多いです。
次に二段駆けの場合ですが、ただでさえ先行力のある逃げ選手が前の別の逃げ選手を盾にしつつ走れるわけですから、自分で逃げた時とは比べ物にならないほど体力を温存できます。
逃げ選手はスタミナがあるので追い込み選手や差し選手が予想しないような早いタイミングでスパートをかける事ができるでしょう。
こうなると先行一車以上に前を走る逃げ選手に追いつく事は困難になります。
ガールズケイリン
ガールズケイリンでは先ほど解説したラインを組む事そのものが禁止されています。
そのためスタートからゴールまで完全な個人戦となります。
競輪は選手自身が自転車を漕いで走らせるため、選手の能力がそのまま成績に影響する競技ですが、通常の競輪ではラインを組む事によって実力上位の選手を封じ込めることも十分可能です。
ところがラインを組めないガールズケイリンでは選手の実力差がレース結果に大きく影響するため、予想しやすいです。
更に選手の人数そのものが少ないため、強い選手を覚えるのも比較的簡単であるというのも鉄板レースを見つけやすい理由のひとつになっています。
チャレンジレース
チャレンジレースはA級3班しか出走できないレースであり、ガールズケイリンと同じく選手の人数が少ないため各選手を覚えやすいです。
更にA級3班というのは、「デビューしたばかりの新人選手」か、「ピークを過ぎて衰えていく一方のベテラン選手」しか居ません。
この両者が争うチャレンジレースではどちらが勝つ可能性が高いかは容易に想像がつく事でしょう。
「逃げ」選手が多いレースのほうが堅い決着になりやすい
ここまで堅い決着になりやすい条件を持っているレースを6種類紹介しました。
堅いレースを見つけるためには選手の「脚質」もチェックしておいた方が良いでしょう。
競輪選手の脚質は「逃げ」「自在」「追い込み」の3種類に分かれていますが、「逃げ」の脚質の選手が多い方が堅い決着になりやすいので覚えておくと良いでしょう。
堅いレースは「10点以内」で予想しよう
堅いレースは多くの人が予想している通りの決着になるため、オッズは低くなる傾向にあります。
そのため、あまりに手広く購入すると車券代が配当金を上回ってしまう「トリガミ」という状態になって最終的にマイナス収支になってしまいます。
買い目は多くても10点以内に絞り込むようにしましょう。
買い方の基本としては人気選手がメンバーになっているラインの「スジ決着」を軸にしつつ、別ラインに「まくり」または「追い込み」が得意で競走得点の高い選手がいるのであれば、その選手を含めた「スジ違い決着」も少し買う、といった狙い方が基本となるでしょう。
この買い方ならスジ決着でも利益は出るでしょうし、スジ違い決着になればそれなりの配当金を手にする事ができます。
まとめ
堅いレースとは多くの人が予想している通りの決着になる可能性が高いレースの事で、「鉄板レース」と呼ばれることもあります。
堅いレースになりやすい条件は、以下6つが挙げられます。
・出走数の少ないレース
・二分戦
・先行一車・2段駆け
・ガールズケイリン
・チャレンジレース
特に初心者でも見つけやすい条件となっているので、この条件に合致するレースを探すようにするとよいでしょう。
更に「逃げ選手」が多いほうが予想外の結果にはなりづらく、堅いレースになる確率がより高まるので覚えておいて損はありません。
堅いレースは多くの人が同じ買い目を購入するので必然的にオッズは低くなります。
あまりに手広く車券を購入すると、車券代が配当金を上回る「トリガミ」という状態になってマイナス収支になるので、買い目は多くても10点以内に絞り込むようにしましょう。
買い方のパターンとしては、本命にした選手を含めたラインの「スジ決着」をメインにしつつ、別ラインに強力なまくり選手や追い込み選手が居ればその選手を含めた「スジ違い」の決着も少し狙ってみる、という買い方が基本となります。