競輪のモーニングレースとは?傾向に開催時間ついても解説
競輪のレースを開催している競輪場は全国に43か所あり、毎日どこかの競輪場でレースが実施されています。
さらにレースが行われている時間帯も非常に幅広く、夜間に開催される「ナイター」「ミッドナイト競輪」が有名ですが、実は朝にレースがおこなわれていることがあります。
競輪のモーニングレースとは?
(引用元:ひろしまけいりん)
まず最初に競輪のモーニングレースがどういうレースかご紹介します。
通常競輪のレースはだいたい午前11時ごろから午後4時ごろまで行われますが、モーニングレースは第1レースが朝8時半〜9時ごろにスタートし、お昼12時頃に終了します。
モーニングレースの歴史について
(引用元:岸和田競輪ホームページ)
モーニングレースの元となるレースが初めて開催されたのは大阪にある「岸和田競輪場」です。
2012年5月のゴールデンウィーク期間中に「岸和田モーニング945」という名称で、試験的に第1レースの開始時間を9時45分に開始、その後公営競技としての競輪を管轄している公益財団法人JKAが「モーニング競輪」という名称で順次全国の競輪場に導入していくようになりました。
2022年12月時点でモーニングレースを実施している競輪場は19か所ありますが、熊本競輪場は熊本大震災の影響で2016年より休止中となっており、実施しているのは実質18競輪場です。
モーニングレースの売上げはミッドナイト競輪同様非常に好調で、競輪の売上げ上昇の一端を担っています。
まだ競輪場全体と比べるとモーニング競輪を開催しているのは半分くらいなので、これから開催される競輪場が増えればもっと競輪全体の売上げがアップしていくことでしょう。
モーニングレースの特徴
モーニングレースは他の競輪レースとは異なる特徴を持っています。
どのような特徴があるのかを解説していきましょう。
レースは必ず「7車立」
モーニングレースは現時点では必ず7車立のレースとなっています。
レースの制度は変更される可能性があるので、これから先9車立になる可能性も十分ありますが、現状モーニングレースは7車立での実施です。
したがってレース予想は7車立用の予想方法を活用していくとよいでしょう。
出走するのはA級選手のみ
競輪のレースにはグレードがあり、一番下の「F2」からグランプリレースにのみ該当する「GP」まで6つに分かれています。
モーニングレースはすべて最下層である「F2」グレードのレースのみとなっていて、このレースに出走できるのはA級選手のみです。
したがって必然的にモーニングレースに出走しているのはすべてA級選手となっています。
モーニングレースは荒れる?荒れない?
モーニングレースは荒れるか荒れないかについてですが、レースの特徴から考えれば7車立てであるため「荒れにくい」と言えます。
しかし出走する選手は全員A級選手です。
A級選手は競輪選手となったばかりの新人選手かなかなか上に上がれない中途半端な実力しか持っていない選手のどちらかであり、1番人気となっていてもS級クラスの選手のように信用できません。
レース展開によっては1番人気が簡単に負けてしまうということも普通にあり得るので、レースによっては荒れた結果になることもあります。
モーニングレースを的中させるには、レース選びが通常のレース以上に大事であるといえるでしょう。
モーニングレースの車券の買い方
これまでのモーニングレースの特徴を踏まえたうえで、どのように車券を購入すればよいのかを考えていくことにしましょう。
的中率を重視した買い方がおすすめ
モーニング競輪はすべて「7車立」となっているので、9車立てと比べると買い目はかなりすくなくなっています。
そのため人気が集中しやすく、特に本命決着となった場合の配当はかなり低いです。
しかしながらこの傾向に逆らうような車券の買い方をするのはあまりおすすめしません。
モーニングレースではとにかく「勝つ」ことよりも「負けない」ことを重要視し、的中率をいつもより意識した買い方を心掛けるようにしましょう。
二分戦のレースで勝負しよう
A級選手は新人選手であればレースの経験がまだまだ浅いですし、ベテランで未だにA級でくすぶっているような選手はすでにピークを過ぎているか、競輪選手としての才能がそこまでないと言わざるを得ないというのが実情です。
したがって、1番人気に推されていたとしても実力ではなく消去法で自動的に1番人気に挙がっているに過ぎないというケースも十分考えられます。
1番人気の選手がそこまで信用できないので、「ラインの優劣」を見極めることがモーニングレースでは非常に重要となるでしょう。
ラインは数が増えれば増えるほど各ラインの優劣差が少なくなって予想が難しくなります。
モーニングレースは的中率を重要視したいので、できればラインがふたつだけの「二分戦」で勝負したいところです。
二分戦の予想をする際はまず4名ラインを形成する選手の能力や成績に注目しましょう。
よほど劣っていなければ二分戦は4名ラインが最終的に有利なポジションをキープすることが多いです。
買い目は出来るだけ絞る
的中率を重要視すると、回収率がどうしても犠牲になってしまいます。
回収率を高めるためには1レース当たりの車券代をなるべく少なくする必要があるので、買い目はできるだけ絞るようにしましょう。
9車立のレースや三分戦、四分戦は「スジ違い決着」といってラインを形成していない選手が3着に飛び込んでくることもあり、そういったレースは荒れますが、的中率を重要視しているモーニングレースでスジ違い決着を狙うような買い方をすると、車券代が配当金を上回る「トリガミ」が発生する可能性があります。
モーニングレースの車券を購入する際は「スジ違い決着」は排除し、スジ決着となることを前提に車券を購入するようにしたいですし、レース選定もスジ決着となる可能性が高いレースを選ぶようにしましょう。
ベテランよりも新人選手を狙おう
少し触れましたが、モーニングレースに出場する選手は大きく2種類に分かれます。
ひとつは「デビューしたばかりの新人選手」もうひとつは「S級に上がることができないベテラン選手」です。
もし同じレースに両者が出場していた場合、どちらを狙うべきでしょうか?
もちろん選手の実績や成績をしっかりとチェックすることが大前提ですが、狙うならば「新人選手」です。
A級でくすぶっているベテラン選手というのは言い方が悪いですが結局そこまでの実力しかないですし、よほど歯車が噛み合わないと今以上の成績は出ないでしょう。
そして筋力など体力面でも伸びしろはそこまでありません。
一方新人A級選手のなかにはこれからS級も十分狙えるであろう素質を持っている選手もいますし、今はまだ実力不足だったとしても経験やトレーニングを積んでいけば伸びていくだけの余力は十分あります。
もし戦績が同じくらいの選手でどちらを選ぶか迷っているのであれば、成長する可能性や体力面で優位に立っている新人選手を選ぶほうが良い結果をもたらしてくれることが多いです。
モ-ニングレースが開催されている競輪場は?
モーニングレースは、2022年12月時点では以下の競輪場で実施されています。
・宇都宮競輪場
・大宮競輪場
・松戸競輪場
・小田原競輪場
・伊東温泉競輪場
・豊橋競輪場
・名古屋競輪場
・松阪競輪場
・岸和田競輪場
・奈良競輪場
・広島競輪場
・防府競輪場
・高松競輪場
・小松島競輪場
・高知競輪場
・武雄競輪場
・別府競輪場
開催日程は公式サイトなどでチェック!
モーニング競輪はほぼ毎日どこかしらの競輪場で開催されていますが、詳しくは競輪または各競輪場の公式サイトでレーススケジュールなどが記載されているので、気になる人は毎日チェックしておくとよいでしょう。
また、競輪関連サイトのなかにはその日レースが開催される競輪場やどのようなレースが開催されるのかを分かりやすく提示してくれているようなところもあるので、そういったサイトをひとつ「お気に入り」に登録しておくと便利です。
まとめ
モーニングレースは通常開催よりも早い朝8時半〜9時ごろに第1レースが開催され、早くて午前中にすべてのレースが終了します。
ルールについては変更される可能性がありますが、2022年12月時点では1F2レースのみの実施となっていてレースは7車立、出走する選手はすべてA級選手となっています。
7車立のレースということもあって予想がしやすく、モーニングレースは競輪をはじめたばかりの初心者にとっても車券を購入するのにおすすめです。
しかし出走する選手が少ない分平均配当が低くなりがちなので、車券の買い方は工夫しなければなりません。
モーニングレースで車券を購入する際は、一獲千金を狙うようなことはせずにどちらかといえば的中率を重視した買い方をするのがよいでしょう。
レースは予想が比較的容易な二分戦と呼ばれているレースに限定し、スジ違い決着は狙わずにライン争いに勝利するラインを形成している選手だけで買い目を組むようにすると買い目をかなり少なくすることができます。