競輪の3連単の平均配当と高額配当はどれくらい?
競輪のレース予想をして車券を購入する際にもっとも重要になる数字が「配当」です。
本記事では競輪の配当について改めてその意味を考えるとともに、過去競輪では最高どれくらいの配当が出たのかについても紹介していきます。
配当の意味をおさらい
まず配当の意味をおさらいしましょう。
競輪の買い目にはそれぞれ「オッズ」が設定されています。
オッズはその買い目が各車券全体の売り上げのうちどれくらいを占めているかで変動し、多くの人が購入している人気の買い目はオッズが低くなり、購入している人が少ないあまり人気がない買い目はオッズが低くなります。
オッズは買い目が多ければ多いほど、そして予想が難しくなればなるほど人気は分散するのでオッズが高くなる傾向にあります。
同じレースでも的中条件が緩くて予想がしやすい「ワイド」と的中条件がもっとも厳しくて予想が難しい「3連単」とでオッズに大きな開きがあるのはそういった理由からです。
そして配当と実際にその買い目を購入するのに支払ったお金を掛け算すると払戻金が計算できます。
競輪3連単の平均配当と他の公営競技の3連単の平均配当を比較
競輪の3連単の平均配当はどれくらいかをすぐに言える人は案外少ないのではないでしょうか。
競輪には「7車立て」と「9車立て」がありますが、今回は9車立ての配当のみで記事を進めていきます。
競輪の9車立てレースの3連単平均配当はその年によって多少変動しますが、だいたい31,000円くらいだといわれています。
残り3つの公営競技の平均配当がどれくらいかですが、オートレースの平均配当については調べても出てきませんでした。
残りのふたつですが、競艇は約7,300円、競馬はやはり飛び抜けて高く151,600円という結果になりました。
競輪は競艇と競馬のちょうど中間くらいの払戻金だといえるでしょう。
競馬が飛び抜けて配当が高いのはやはり1レースあたりの出走頭数が多いからで、最大頭数は競輪の倍の18頭となっています。
これだけ多いと買い目も軽く4,000通りを超えることになり、競馬の3連単は熟練者でもそう簡単に当てられるものではありません。
競輪3連単の高額配当トップ3
競輪でこれまでに最も高い配当となったレースや配当金について見ていくことにしましょう。
今回はベスト3を紹介しますが、3レースとも「一般戦」であるという共通点があります。
第3位
第3位は富山競輪場で2003年9月7日に開催された第7レースで、配当金額は4,495,120円です。
このレースは競走得点にかなり差があり、当然競走得点が高い選手に人気が集まったのですが、なんとそのうち2選手が落車により失格、上位3着のうち人気薄の選手が2名入るという結果となりました。
落車は事前に予想することはほぼ不可能なので、高配当になるのも納得の結果です。
第2位
第2位は小田原競輪場で2011年1月12日に開催された第2レースで、配当金額は4,582,050円です。
このレースは結果的に人気薄だった直近4か月で1勝もしていない選手が圧勝し、人気を集めていた選手が4着以下になってしまうという、荒れるレースの定番とも言える結果となったのが超高額配当が出た最大の理由です。
第1位
第1位は奈良競輪場で2006年9月21日に開催された第10レースで、配当金額は4,760,700円です。
この金額は2023年1月時点でも未だに破られていません。
奈良競輪場は圧倒的に差しに不利な競輪場であるというのは競輪ファンには常識中の常識です。
したがってこのレースでも先行や捲りが得意でなおかつ競走得点が高い選手に人気が集まり、2車単の1番人気は5倍以下と人気を集めていました。
ところがレース結果は差しを得意とする選手が1着となり、人気を集めた先行選手は最後に追い抜かれ車券には絡めないという結果でした。
他の公営競技の最高配当は?
競輪の高額配当については先の項目で紹介した通りですが、そのほかの3つの公営競技の最高配当についても調べてみました。
オートレース
これまで開催されたオートレースで最高配当となったのは、2006年5月22日に伊勢崎オートレース場で行われた第12レースで、その金額はなんと15,721,720円です。
オートレースは競輪よりも1車少ない8車で開催される事を考慮するとこの金額は驚きです。
オートレース3連単は全部で336通りあるのですが、この結果はその中でも331番目とほぼ最下位人気であるのも高額配当になった理由のひとつなのですが、それ以上にこのレースを的中させたのがたった1名であるというのがここまで配当金が高額になった最大の理由です。
つまりこの人は3連単の車券代から控除分を差し引いた残りのお金を独り占めした事になります。
競艇
競艇の最高配当についてですが、実は2022年、およそ10年ぶりに記録が更新されました。
2022年11月1日、児島競艇場の第7レースで761,840円という配当となり、2011年に徳山競艇場で出た682,760円を上回って史上1位の配当となっています。
競馬
競馬は中央競馬と地方競馬がありますが、中央競馬のほうが売り上げは圧倒的に上なので、中央競馬の最高配当のみ紹介します。
中央競馬3連単の最高配当は、新潟競馬場で2012年8月4日に開催された第5レースで、配当金額は29,832,950円です。
やはり公営競技の最高配当は競馬が他の公営競技の追随を許さないという結果になりました。
競輪で高配当を狙うなら「ヨーロッパ」を買え!?
競輪にはいくつか格言めいたものがありますが、そのなかのひとつに「高配当を狙うならばヨーロッパを買え」というものがあります。
競輪のレースは運営側が出走選手を決めているのですが、その際4番、6番、8番には実力下位選手が配属されるという決まりがあります。
実力下位の選手を選んでも的中する可能性が低いので自ずとオッズは高くなります。
「ヨーロッパ」とはこの4番、6番、8番という車番を表した言葉になっています。
高額配当が当たった時の受け取り方
的中した時の配当金の受け取り方ですが、競輪場または場外車券売り場で紙の車券を購入した場合は自動券売機に的中車券を投入、または窓口へ的中車券を提示するとその場で配当金を受け取る事ができます。
ネットでの投票の場合は的中した場合、いったん入金した場所に配当金が入金されます。
その後は精算処理をする事であらかじめ登録してある口座に入金されているお金が全額戻されます。
ちなみに高額配当になった場合は受け取り方が通常とは異なります。
競輪場または場外車券売り場で50万円以上の配当金を受け取る時は専用の窓口に行って的中した事を告げると、以降の手続きを行ってくれます。
一方でネット投票の場合は高額配当でも問題なく自動的に支払われますが、金額によっては手続きがあるため支払いが反映されるまで少し時間がかかる場合があります。
20万円以上は税金に注意!
ほとんどの人は意識していないのかもしれませんが、競輪をはじめ公営競技のレースを的中させて受け取った配当金は税金の課税対象です。
そして、1年間で受け取った金額が合計20万円を超えた場合は確定申告で報告する義務があるのです。
しかしながら競輪を楽しんでいる人の大部分が車券代を差し引いたら圧倒的にマイナス収支になっている事でしょう。
であれば、確定申告の対象になる人はほとんど居ないのでは?と思ってしまうのかもしれませんが、残念ながら外れの車券代は確定申告の際に経費としては認められません。
たとえ車券代が20万円を遥かに上回る金額だったとしても、配当金を合計20万円以上受け取っているならば所得を申告しなければならないのです。
まとめ
配当とは車券が的中した時に支払われるお金の事で、各買い目に設定されているオッズで支払った車券代を掛け算したものが最終的に支払われる配当になります。
競輪の車券の中で最も配当が高いのは3連単で、過去最も高額となった配当金は約476万円です。
競輪場または場外車券売り場で50万円以上の高額配当を受け取る場合は自動券売機や通常の窓口ではなく、高額配当専用の窓口に行って受け取る事になります。
一方ネットで購入した場合は高額配当であっても自動的に入金されるので特別な事をする必要はありません。
競輪を含めた公営競技の配当金は「一時所得」扱いになっていて、支払金が年間20万円を超えた場合は課税対象となり、申告の義務がある点には注意が必要です。