競輪で車券代が返還される条件とは?直近で返還された事例も紹介!

競輪で車券代が返還される条件とは?直近で返還された事例も紹介!

競輪において、車券代が返還されたというニュースを見たり、実際に競輪場を訪れた際に「該当する車券代を変換します」といったアナウンスを聞いた事があるという人も中には居るのではないでしょうか。

本記事では車券代の変換について、返還される条件や実際に返還された事例について解説していきます。

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返還とは支払った車券代が戻ってくること

返還とは支払った車券代が戻ってくること

返還とは
車券を購入する際に支払った車券代が戻ってくること」を指します。

車券代が返還となるケースについては次の項目で詳しく解説しますが、基本的には買い目に選択した選手が何らかの理由でレースに参加すら出来なくなった場合、その車券は無効となるので事前に支払った車券代が戻ってくるというわけです。

当然ながらその車券を購入したという証拠がなければ返還してもらえません。
ネット購入ならば購入履歴があるので何もしなくても車券代は返還されますが、競輪場などで車券を購入している場合は無効になった車券を券売機に投入しなければお金は戻ってきません。

自分が購入した車券がダメになるとすぐに破いてしまう人も中には居ますが、レースでは何が起こるか分からないので、レースが終了して着順が確定するまで車券は保管するようにしましょう。

返還となるケース

返還となるケース

車券代が返還になるのは「買い目に含めて車券を購入していた選手がレースに出走すらしていない場合」ですが、実際にはどのような状況になった時に返還されるのでしょうか。
ここでは支払った車券代が返還となるケースについて、詳しく解説していきます。

レース直前に出走予定の選手が欠席した

競輪のレースでは必ずレース前に「出走表」が掲示されるため、レースが始まる前に誰が出走するのかを把握する事ができます。

私たちはその出走表を見ながら過去の成績や直近の成績を元に買い目を決める訳ですが、病気や突然の怪我などなんらかの理由によって本来出走する予定だった選手が出場出来なくなってしまう事もあります。

レースに出走できないとなると当然勝ち負け以前の問題になるため、欠席した選手の車券に関しては無効となり、車券代は返還される事となります。

ここ最近だと新型コロナウィルス感染によって、一度に複数の選手が出場停止扱いとなるケースがあったため、車券代の返還を経験した人も多いのではないでしょうか。

レース前に何らかのアクシデントで出走できなくなった

突然の病気や怪我以外にも、出走予定の選手が出場できなくなるケースはいくつかあります。
例えば遠方から斡旋されて現地まで移動する途中で交通機関がマヒしてしまって現地に行く事すら不可能になったり、身内の不幸で急遽レースに参加できなくなったなど、さまざまな状況が考えられます。

これらの事例においても全てレースに参加すらできていないと判断されるため、該当する選手を買い目に含んでいる車券は全て返還されます。

レーススタート後の事故については返還対象とはならない

レーススタート後の事故については返還対象とはならない

競輪におけるアクシデントとして真っ先に思い浮かべるのは、レース中の落車事故ではないでしょうか。
レース中に落車した場合、最終周回のゴール手前であればゴールまで進む事が認められていますが、その手前で落車した場合は失格となり、以降そのレースではバンクを走る事ができません。

バンクを走れないという事はレースに参加していない事になって返還対象になるのでは?と考える人も中には居るかもしれませんが、スタートの合図が鳴った際にバンクで自転車に跨ってペダルを漕ぎ始めた時点でレースは成立しており、選手達はレースに出場していると正式に認定されます。

したがってレースがスタートして以降に落車して失格扱いとなったとしても、その選手の車券が返還される事はありません。

競輪だけがこのようなルールになっている訳ではなく、例えば競馬においてスタート直後に落馬してしまったとしても、その競走馬を買い目に含めた馬券が返還される事はありません。

打鐘前の落車は返還してほしいという声も多いが…

打鐘前の落車は返還してほしいという声も多いが…

しかし競輪ファンからは、打鐘前に落車してしまった場合は車券を返還してほしいという声も一部で挙がっています。

競輪はスタートの合図が出た瞬間からレースは始まっていますが、打鐘されるまでは先頭誘導員のペースに従って後ろを追走しなければならず、しのぎを削るような争いは発生しません。

そのような状況でレースが進行するので、レース終盤までは本当の意味でのレースはスタートしていないと考えるのも決して間違いではないでしょう。

そのため、それまでに落車してしまうというのはある意味ではレース前に失格してしまっていると判断できなくもありません。
しかしながら現時点では打鐘前か打鐘後かに関わらず、レース中の落車によって返還される事は基本的にはありません。

車券代の返還は運営側にとっては大きな痛手

車券代の返還は運営側にとっては大きな痛手

なんらかの理由によって車券代が返還されるというのは、運営側にとっては大きな痛手です。
競輪を運営する側の利益は全て車券代の売り上げから出ています。
車券代が返還されるという事はその分売り上げが落ち込むので、運営側の利益も大きく落ち込む事になります。

運営側としては、車券が返還される条件は極力少なくしたいと考えているので、競輪ファンの一部が望んでいる、打鐘前の落車は無効扱いにして車券代を返還して欲しいという願望は恐らく実現しないでしょう。

レース後に返還が認められる稀有なケース

レース後に返還が認められる稀有なケース

とはいえ、どんな状況であってもレースが始まったら車券が返還されない、という訳ではありません。
以下の条件を満たす落車に関しては、対象選手はレース不参加という扱いになり、車券代の返還対象となります。

車券代の返還対象となるレアケース
・スタート後25m線に到達するまでに落車した
・先頭誘導員の妨害によって落車した

返還対象になるとはいえ、はっきり言って両者とも相当にレアなケースであり、恐らくこの条件に該当して車券が戻ってきたという人はほぼいないでしょう。
更にふたつ目のケースに関しては、逆に選手側が先頭誘導員の妨害をしたとして反則を取られる可能性があります。

もうひとつ、レースがスタートしてから返還となる条件があります。
落車などして棄権又は失格した選手が6名(7車立ては5名)となった場合、3連単と3連複が成立しなくなるのでこれらの車券は無効となり、車券代は返還されます。

そして7名(7車立ては6名)が棄権又は失格した時点でレースそのものが無効となるため、全ての舟券が返還される事となります。

実際にレース後に返還となったレースを紹介

実際にレース後に返還となったレースを紹介

レース後に返還されるような事例は滅多に起こらない事ではありますが、実は2022年と2023年はレース後に車券代が返還されるという事例が実際に発生しました。

2022年岐阜競輪場

2022年3月19日、岐阜競輪場の第2レース(7車立て)の最終局面で番手から前に出ようとした選手の自転車が先頭選手の後輪と接触したため両者がバランスを崩してしまいます。

そこに後続の自転車が突っ込む形になったため5車が転倒するという大事故が発生しました。
結局転倒した選手は全員棄権又は失格となったため3連単と3連複は無効となり、これらの車券は返還となっています。

2023年松戸競輪場

2023年2月7日の第7レース、最終第4コーナーで1番車の選手が退避路から斜行したことによって1番車を含む6名が落車してしまいます。

7車立てレースなのでゴールしたのは1名だけであり、単勝と複勝が無い競輪ではこの時点で全ての車券が不成立となるためレースそのものが無効となりました。
そのためこのレースで買われていた車券は全て返還対象となり、売り上げ金全額が購入者に戻されています。

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まとめ

競輪の車券が返還されると運営側の収入が激減するため、運営側としては極力返還となる条件は減らしたいというのが本音です。
したがって車券が返還となるケースはとても少なく、以下の条件に該当した時のみとなっています。

車券が返還される条件
・病気や怪我、交通機関の遅れなどによって選手がレースに参加できなくなった
・その他急な用事でレースに参加できなくなった
・スタート後25m線を越える前に落車した
・先頭誘導員の妨害行為によって落車した
・車券が不成立になるほど多くの選手が落車した

とくにレース開始後に車券が返還されるケースは滅多にありませんが、2022年と2023年は共に複数の選手が落車したことによって車券あるいはレースそのものが不成立となり、車券が返還されています。