競輪の階級と選手ランク(級班)を徹底解説!
競輪選手はレース結果によって6つの級班に分けられているんだ!
みなさん、競輪選手には階級というのはご存知でしたか?
競輪は、同じ階級同士でレースを行い、階級が上がっていけば、よりグレードの高いレースに参加できます。
当然、高グレードの大会の方がより多くの賞金を獲得できるチャンスですので、すべての競輪選手は、自分の階級を上げたいと思っています。
今回は競輪の階級について初心者の方でも分かるように詳しく解説していきます!
競輪は、駆け引きや勝負どころ、それぞれの役割などをしっかり押さえて観戦すれば、楽しさが倍増します。
この記事を最後まで読めば、もう車券を買いたくてウズウズするはずです!
是非、最後までご覧ください。
競輪選手のランク分けについて
競輪選手のランクは、大きく「S級」と「A級」の2つに分けられており、この中でさらに以下のように6つに細分化されています。
A級よりS級の方が強く、班の数字が小さい方が格が上です。
これは、日々の成績によってランク分けされているのですが、新人選手はA級3班からスタートとなります。
S級S班が最上位、以下S級1班、2班と続きます。
レーサーパンツで階級が分かる
(参照 : keirin.jp)
日本のトップ競輪選手は、S級S班となるのですが、実際のレースでは赤いパンツを履いているのでよく目立ちます。
実際のレースを観戦していて、「動きが速い」「加速がすごい」とかそう言う選手がいた場合、履いているパンツを見て下さい。
黒のパンツが多い中、その選手が一際目を引く赤いパンツを履いていたら、それが日本最上位のS級S班の選手ということになります。
階級Sクラスの仕組み
競輪選手なら誰もが目指すS級。
S級のことを一軍と例える人もいます。
そんなS級もさらに3つのランクに細分化されています。
プロの世界は本当に厳しいですね。
しかしながら、そうは言ってもS級。大体みんな強いです。
S級S班
S級S班に君臨できるのは2000人以上いる競輪選手の中のたった9人です。
前年度のG1覇者と賞金ランキング上位の選手のみが選出されます。
S級S班の選手が多く出場するレースは他のレースとは一味違います。
凄まじいスピード感と、入れ替わり立ち替わり上位の入れ替わる白熱したレース展開。
それを見てしまっては、他のレースに物足りなさを感じてしまうかも知れません。
世界にも通用する9人の競輪選手。
人並外れた才能と訓練の賜物と言えますが、ここも定期的に入れ替えが行われていて、S班を維持するだけで並々ならぬ努力が必要です!
S級1班
上から2番目のランクとなります。
このランクの選手は皆、S班昇格を目指しています。
当然、S班から降格してきた選手もいますので、実力的にはS班と紙一重と言えるかも知れません。
競争得点的にはS班より高い選手がいたりして、このランクも予想する上で油断できません。
S級2班
S級の最下層となってしまいますが、成績によってはG1やG2などの大きなレースに出場できます。
ここまで登ってくるのも並大抵の努力では叶わないかも知れません。
2班だからといって侮るなかれ。
中にはS班の選手と真っ向勝負を挑み、見事勝利する選手がいたりします。
そうなれば、いわゆる「穴車券」となり、100円が何十万円にもなったりもします。
階級Aクラスの仕組み
競輪選手なら誰もが経験するA級。
ここをクリアすると晴れてS級選手となれます。
全競輪選手がS級を目指していますが、結果S級に上がることなく引退する選手も多数います…
選手にとっては一つの壁となっているS級昇格を手にするには、このA級の成績が重要となります。
A級1班
A級の最上位のクラスです。
S級から降格してきた選手もここにいたりします。
予想紙や中継の実況などで、「前期S級の意地が…」と言われている選手が時々います。
ここの上位200人が年2回S級2班と入れ替わります。
A級2班
競輪学校を卒業した手の選手が最初に目指すクラスがここA級2班です。
このランクでの成績が悪いと、A級3班に降格となってしまいます。
降格してしまいますと、チャレンジレースといったレースで元気いっぱいのルーキー達と戦わなければなりません。
A級1班と2班は同じレースに参加します。
A級3班
競輪学校を卒業した選手はまず最初にここに配属されます。
チャレンジ戦という7車立て(7名でのレース)のレースの成績によってA級2班に昇格します。
規格外のルーキーなどは、あっという間にここを卒業し、1年後にはS級にいたりしますので、将来日本を代表する選手を発掘することができるかも知れません。
ランクはどのように決まる?
上で書いたように、競輪選手は成績によってシビアにランク分けされています。
ランクの上下が、選手達の給料(賞金)に大きな影響を与えますので、競輪選手のランク分けのルールは厳格に定められています。
適当に、肌感覚で決まるわけではありません。
詳しく説明していきます。
S級S班の場合
前年のKEIRINグランプリに参加した9選手が翌年のS級S班の選手となります。
KEIRINグランプリは、G1よりも格上のGPに分類されますので、KEIRINグランプリは日本最高峰のレースと言えます。
通常のトーナメント方式で出場者が決まるのではなく、その年のG1覇者や賞金ランキングで出場者が決まります。
このクラスの選手は平均年収9,000万円以上とも言われていて、まさに一流プロスポーツ選手と言えます。
S班メンバーが一堂に集まるレースでテレビ中継もされたりして、世間の注目度もかなり高いといえます。
このS級S班の選出方法は、基本的に実力上位選手が選ばれるのですが、他の階級のランク決定方法と大きく異なっています。
その他階級のランク決定方法については下に説明しておきますのでお読みください!
定期昇級
年に2回、成績をもとに判断されるのが定期昇級です。
定期的な昇格なので定期昇級と言います。
平均競争得点から失格点を引いた成績で昇級の可否が検討されます。
昇格時には、A級の上位200人とS級の下位200人が入れ替わり、A級2班と3班では150人が入れ替わります。
つまり、点数が低いと下の階級に降格させられてしまうのです。
実際の予想の際には、その辺りの人間模様も加味しますと、より競輪が楽しくなります。
特別昇級
定期昇級以外に、特別な要件を満たせば上位ランクに昇格できたりします。
特別と言うだけあって、クリアすべき要件のハードルはかなり高いです。
特別昇級について、下記で説明しますのでご覧ください!
その昇格のことを特別昇級と言います。
完全優勝とは、予選、準決勝も含め、全て1位で優勝する事です。
A級3班はA級2班に、A級2班1班はS級に昇級します。
チャレンジレースを見ていますと、実況の方が「特別昇級のかかった大事なレース」といったりします。
その選手を調べるときっと何連勝中の選手だと思われます。
このレインボーカップに出場するためには、成績審査期間の成績上位9名に入る必要があり、昇格するためにはそのトップ9の中で3着に入らなければならない狭き門となっています。
2020年S級S班選手一覧
まさに日本のトップ選手達です。
みなさん素晴らしい戦績ですね。
名前だけでも覚えて帰って下さい。
ちなみにわたしは佐藤選手と群司選手に注目しています。
この選手のいるレースは基本的に参加して、初日から最終日まで、この2選手の車券を買い続けています。
お二方ともなかなか裏切りません!
なお、脇本選手と新田選手は東京オリンピックの自転車トラック競技の日本代表です。
競輪界を代表する2選手には是非ともオリンピックで活躍して欲しいと切に思います!
中川 誠一郎(なかがわ せいいちろう)選手
(参照 : keirin.jp)
2019年は2つのG1タイトルを獲得
脇本 雄太(わきもと ゆうた)選手
(参照 : keirin.jp)
日本選手権優勝
新田 祐大(にった ゆうだい)選手
(参照 : keirin.jp)
オールスター競輪優勝 ナショナルチーム
村上 博幸(むらかみ ひろゆき)選手
(参照 : keirin.jp)
寛仁親王牌優勝
松浦 悠士(まつうら ゆうじ)選手
(参照 : keirin.jp)
競輪祭優勝
清水 裕友(しみず ひろと)選手
(参照 : keirin.jp)
佐藤 慎太郎(さとう しんたろう)選手
(参照 : keirin.jp)
SS最年長
平原 康多(ひらはた こうた)選手
(参照 : keirin.jp)
群司 浩平(ぐんじ こうへい)選手
(参照 : keirin.jp)
(参照 : S級S班特設ページ KEIRIN.jp)
・ S級S班の選手は日本競輪の最高峰の9選手
・ 選手のランクは日々の成績によって決まり、年2回ランクの入れ替が行われている
・ 定められた要件を満たせば、特別に上位ランクに昇格できる
・ 成績が悪くなると降格する場合もある
・ 競輪学校を卒業したての新人は、A級3班に配属される
さいごに
競輪に限らずですが、全てのプロスポーツ選手は実績だけが全ての勝負の世界に身を置いています。
今回記載いたしましたように、最高峰であるS級S班の華々しい選手がいる反面、怪我や年齢などの要因により、引退していく選手も沢山います。
また、過去S級でグレードレースに出場経験のある選手が、年齢などによる衰えでA級3班でルーキー達と戦っていたりします。
弱肉強食の勝負の世界。
当然と言えばそれまでですが、そういった哀愁やロマンが競輪には詰め込まれている気がします。
ちなみに、競輪選手の最年長記録は、2020年1月に引退した三井選手の64歳です。
そんな競輪の醍醐味や素晴らしさを皆さんにお伝えしていきたいと強く思っております。